速報
X、「Grok」のAIトレーニングでの欧州ユーザーのデータ使用を一時停止
GDPRに基づくプライバシー監視を担うアイルランドのデータ保護委員会(DPC)は、Xが「Grok」のトレーニングでの欧州ユーザーデータの使用を一時停止することに同意したと発表した。
米Xは欧州連合(EU)圏内のユーザー投稿を米xAIのチャットボット「Grok」のトレーニングに使うことを一時停止したと、GDPRに基づくプライバシー監視を担うアイルランドのデータ保護委員会(DPC)が8月8日(現地時間)に発表した。
DPCは、EUの「Data Protection Act 2018」の第134条に基づき、6日にアイルランド高等裁判所にXを提訴し、Xに対して個人データの利用を禁じるよう求めていた。
Xは昨年9月、X上の公開データをAIのトレーニングに使うと明らかにした。先月には、トレーニングでの利用をユーザーが無効にできる機能を追加している。
Xによるデータ利用の一時停止は、DPCによる緊急提訴を背景に実施された。XがGDPRを順守しているかどうかのDPCによる調査および訴訟はまだ続く。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
X、xAIのAI「Grok」のトレーニングに投稿を使う設定を初期設定で有効に モバイルでは無効化できず
xAIのAIチャットbot「Grok」のトレーニングにXのユーザーの投稿を利用する設定がデフォルトで有効になっていることがユーザーのポストで判明した。モバイルアプリでは無効にできないが、Web経由でなら無効にできる。
xAI、“全人類に利益をもたらすAIツール”を目指す「Grok」正式発表
イーロン・マスク氏が7月に立ち上げたAI企業xAIは、同社初のAIモデル「Grok」を発表した。まだ初期β段階だが、ベンチマークでは「ChatGPT-3.5」や「Inflection-1」を上回るとしている。
X(旧Twitter)、ユーザーの公開データをAIトレーニングに使うと改定ポリシーに明記
X(旧Twitter)は、9月29日発効の新プライバシーポリシーに、X上の公開データをMLやAIモデルのトレーニングに使うという条項を追加していたことがわかった。イーロン・マスク氏は「DMやプライベートなものは対象外」とポストした。
Twitterの4億人データ侵害でアイルランド当局が調査開始
Twitterの約4億人分のユーザーデータがデータ売買フォーラムで売りに出された。売り主はTwitterのマスクCEOに対し、GDPR違反で高額の罰金を科せられなくなければデータを買い取れと呼び掛けている。アイルランドのDPCは、この件の調査を開始するとしている。
GoogleとFacebook、GDPR施行初日にさっそく提訴される
EUがGDPR(一般データ保護規則)を施行した5月25日、プライバシー保護団体noybがさっそくGoogleとFacebook(とその傘下のInstagramとWhatsApp)をGDPRを侵害しているとして提訴した。
