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Apple、欧州以外でもサードパーティへのNFCアクセス開放へ ただし手数料付
Appleは日本を含む複数国でNFC(近接無線通信)へのアクセスをサードパーティ製アプリに開放する。これにより、Apple PayやApple Walletとは別にNFC利用アプリを構築できるようになる。
米Appleは8月14日(現地時間)、NFC(近接無線通信)へのアクセスをサードパーティ製アプリに開放すると発表した。サードパーティアプリは、Apple PayやApple Walletとは別に、「Secure Element API」を使ってNFCトランザクションを提供できるようになる。
iPhoneでのNFC機能へのアクセス制限については、モバイル決済分野での競争を制限するとして欧州委員会が調査していた。Appleは7月、欧州圏でのNFC開放を提案し、欧州委員会は調査を打ち切った。
まずはオーストラリア、ブラジル、カナダ、日本、ニュージーランド、英国、米国で実施する。APIはiOS 18.1のアップデートで利用可能になる見込みだ。
Secure Element APIを使って、店内決済、車のキー、Suicaなどのクローズドループ交通、企業の社員証、学生証、自宅の鍵、ホテルの鍵、加盟店のロイヤルティと特典、イベント チケットなどのアプリを構築できる。将来的には政府発行のIDも利用可能になるという。
また、ユーザーはサードパーティアプリをデフォルトに設定することも可能になる。
APIを利用するには、開発者はAppleと商用契約を締結し、NFCとAPIの権利を申請し、関連する料金を支払う必要がある(料金設定についてはまだ公表されていない)。
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