でも今すぐは買わない 理由は……
ただ、結局は今すぐは購入しないことに決めた。掌を返すようで申し訳ないが、いくつか購入をためらう理由があり、それがメリットを上回らなかった。例えば、筆者がよく遊ぶゲームジャンルだ。
先述したように、筆者が最も好むのはインディーゲームあさり。モノにもよるが、小規模なインディーゲームはさほどマシンスペックを必要とせず、宝の持ち腐れになる可能性が高い。
もちろん、それなりにスペックを要求する大作ゲームも好きで遊ぶが、頻度的にはインディーゲームの方が多い。それに、小規模インディーゲームは基本的にPCのリリースが最速で、家庭用機版が必ず出るとも限らない。PS5 Proに限らないが、家庭機では「PCのサブ機」としての役割を万全には果たせない。
もう一つは“徒労感”だ。話題になっている価格の問題とも通ずる。先ほど価格について「安くはないが納得はする」と書いたが、これは本体についての話。ソフトも改めてフルプライスで買うと思うと、ちょっとためらってしまう。
値段ももちろんだが、すでにPC用ゲームを数十本数百本買った身からすると「同じゲームをもう1回買わなきゃだめ?」という心理的抵抗感が大きい。ソニーのゲームサブスク「PS Plus」などを使う手もあるが、これまでのセーブデータを必ず引き継げるわけではない。
最後は、Nintendo Switchの後継機種がすでに予告されていることだ。筆者はすでに新型Switchの購入を決めており、PS5 Proを買うと確実に(生活費などから考えた)予算をオーバーするし、恐らくゲームに充てられる可処分時間的にも持て余してしまう。
正直な話、PlayStation独占タイトルより、Switch独占タイトルの方が数・質共に魅力的に感じる。Switchでしかできないゲームを遊ぶ機会は逃したくないし、パートナーもピクミンやポケモンなど、任天堂IPになじみがあるため、こちらを優先したい。
以上の理由で、PS5 Pro購入は当面見送る方針だ。もちろん今後の情報で変わる可能性もあるが、現時点ではこう判断している。
ターゲットはニッチ
ここまでの考えを客観的に見ると、恐らく筆者はPS5 Proのターゲット層に近い。筆者はどちらかといえばコアなゲーマーで、だからこそPS5 Proが候補に入る。そういう層を意識した商品なのだから、SNSで広く受け入れられないのも理解はできる。
とはいえ、そんな筆者をして価格が購入のハードルになった。特にソフトを買い直す心理的負担が大きい。恐らく、PS5 Pro購入を検討するPlayStationユーザーの中にも、同じ悩みを抱える人がいるはずだ。リセールバリューなどを考慮してディスクでゲームを買う人は一定数いるが、PS5 Proにディスクドライブはついていない。
せめてPS5 Proの発表と同時に大規模なセールを予告してくれたら、もう少し検討を進められたかもしない。もちろん、発売までにそういう情報公開がなされる可能性も十分にあるが。
とはいえ選択肢が増えたこと自体は結構ありがたく、時期を見て再度検討しようかな、とは思っている。最も、そのころにはもっと魅力的なハードが出ているかもしれないが……。
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