「説明書を読んで!」 調理家電の事故、判明した原因の44%は“誤った使い方” NITEが注意喚起
使用者の誤使用や不注意が関係する調理家電の事故は、分かっているだけで5年間で99件。NITEは「ズボラな気持ちから注意事項を確認せずに誤った使い方をすると、大きな事故につながるおそれがある」と指摘している。
NITE(製品評価技術基盤機構)は9月26日、調理家電の誤った使い方により発生する調理家電の事故について注意喚起した。説明書などで禁止している容器や食材の使用、あるいは誤った使い方で事故が発生するケースが多いという。
2019〜23年の5年間にNITEに通知があった製品事故のうち、調理家電の事故は494件。事故原因が判明している226件のうち、44%にあたる99件は使用者の誤使用や不注意が関係していた。原因の中で最も多かった。
例えば20年3月には、電子レンジでカップ麺を容器ごと温めたところ、容器が爆発して電子レンジが破損する事故が都内で発生。18年11月には、取扱説明書で禁止されている「ゆで卵」を含む「おでん」を電子レンジで加熱したところ、卵が破裂して庫内のガラスプレートが破損する事故が奈良県で発生した。
19年6月にはIHこんろで調理中の鍋から出火し、調理をしていた女性がやけどを負う事故が発生している。原因は「揚げ物モード」(油の温度が発火点に到達しないように温度を調整する機能)を使わず、少量の油で調理しようとしたこと。さらに女性は調理中にその場を離れていたという。
NITEは「『できるだけ手間をかけたくない』『ちょっと温めるくらいなら大丈夫』といったズボラな気持ちから注意事項を確認せずに誤った使い方をしてしまうと、大きな事故につながるおそれがある」と指摘。説明書や商品パッケージに記載されている注意事項を確認するように呼び掛けている。
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