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紅麹サプリ事件の「プベルル酸」、腎障害を多発する抗がん剤と同レベルの毒性があった 金沢大学など発表
日機装と金沢大学は3日、プベルル酸の腎毒性を、初めてヒトの細胞実験で確認したと発表した。
医療機器などを手がける日機装(東京都渋谷区)と金沢大学は10月3日、プベルル酸の腎毒性を初めてヒトの細胞実験で確認したと発表した。プベルル酸は、今年3月に発覚した紅麹サプリ健康被害事件において原因の一つとみられている。
両者は共同研究で確立した評価方法を用い、創薬研究用のヒト腎細胞を使ってプベルル酸の影響を評価した。
その結果、一定の濃度を超えるプベルル酸は腎細胞(近位尿細管上皮細胞)に毒性を発現させ、腎機能障害の原因となることが判明した。「プベルル酸は、腎障害を多発する抗がん剤シスプラチンと同程度の細胞毒性作用を持っている」。
プベルル酸はアオカビから産生される天然化合物。日本腎臓学会の中間報告で尿細管間質性腎炎などの健康被害が報告されているが、ヒトの腎臓細胞への直接的な影響は検証されていなかった。
紅麹サプリ事件では、小林製薬の紅麹を原料とする「紅麹コレステヘルプ」などのサプリメントを服用した人が健康被害を受け、少なくとも5人が死亡、289人が入院した(6月28日の発表時点)。調査により、一部の紅麹原料にプベルル酸など想定外の物質が含まれていたことが分かっている。
【訂正:2024年10月11日17時47分更新 ※表記の誤りを修正しました】
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