日本発3Dアバター用ファイル形式「VRM」国際標準化に一歩 “3DにおけるJPEG”開発元と連携
日本発の3Dアバターファイル形式「VRM」を手掛けるVRMコンソーシアムは、米Khronosと連携すると発表した。
日本発の3Dアバター用ファイル形式「VRM」を手掛けるVRMコンソーシアム(東京都中央区)は10月24日、米Khronosと連携すると発表した。Khronosは“3DにおけるJPEG”とも呼ばれる3Dコンテンツ向けフォーマット「glTF」などを開発した団体。今後、VRMとglTFの統合を共同で進めることで、VRMの国際標準化を進める。
VRMは2018年に開発されたファイル形式。人型のキャラクターやアバターに特化しており、VRコミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」や、3Dキャラクター制作ソフトウェア「VRoid Studio」、メタバースプラットフォーム「cluster」などが対応している。
VRMコンソーシアムとKhronosは1月からVRMに関する情報共有を開始。現在は、VRMの機能をglTFの公式拡張機能「Ratified Khronos Extensions」への統合を目指し、調整を進めている段階という。
「glTFは高い拡張性を有しており、特にKhronosに承認された拡張機能の多くは幅広いプロダクトで採用され、glTFの更新時にコア仕様として取り込まれてきた。VRMについても同様にglTF仕様として承認されることにより、日本国内にとどまらず、世界中のメタバース業界において認知度が向上し、VRMに対応するサービスの増加を期待できる」(VRMコンソーシアム)
glTF 2.0はISO規格やIEC規格などの国際規格に対応しており、VRMがRatified Khronos Extensionsに統合されることで「VRMがISO/IEC規格として国際的に認知される道が開かれる」(VRMコンソーシアム)という。これにより長期にわたる規格の継続性と安定性を期待するとしている。
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