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山梨県が「富士山登山鉄道」断念 新たに打ち出した「(仮称)富士トラム」とは?
山梨県は18日、富士山のふもとから5合目までをつなぐ「富士山登山鉄道」の構想を断念し、新交通システム「(仮称)富士トラム」の導入に向けた検討を始めると発表した。
山梨県は11月18日、富士山のふもとから5合目までをつなぐ「富士山登山鉄道」の構想を断念し、代わりにゴム製のタイヤで走る新交通システム「(仮称)富士トラム」の導入に向けた検討を始めると発表した。
富士トラムは、水を電気分解して生産される“グリーン水素”を動力源とする大型モビリティ。ゴムタイヤで走行するため線路は必要なくなり、富士山登山鉄道に比べると大幅なコストダウンが図れる。
富士スバルラインには、磁気マーカーや白線による誘導方式を導入して“軌道”とする。これにより軌道法が適用されるため、一般車両の進入を規制して、バスでは不可能な“来訪者コントロール”を可能にするとしている。
また富士トラムは既存の道路も走れるため延伸も容易だ。山梨県では富士山とリニア新駅「山梨県駅」を直結し、リニアの停車本数の増加を目指す。将来的には県内各地をつなぐ二次交通網を整え、利便性の向上や地域経済の活性化を図る考え。
一方の富士山登山鉄道は、富士スバルラインに鉄軌道を敷設して次世代型路面電車「LRT」を運行するという構想。2021年2月の発表以来、事業化を検討してきたが、コスト面や大規模工事に伴う環境破壊が指摘されるなど、地元から反対の声が上がっていた。
山梨県は今後、富士トラムへ切り替えて地元との合意形成を図る考え。
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