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三菱UFJ、元行員が貸金庫から顧客の資産を窃取 被害総額は十数億円 「信頼・信用というビジネスの根幹を揺るがす事案」
三菱UFJ銀行は、元行員が自身の立場を悪用し、貸金庫を開いて顧客約60人の資産を窃取していたと発表した。元行員は2020年4月から24年10月にかけて資産を窃取しており、被害総額は少なくとも十数億円程度。ただし元行員の供述に基づく数値のため、現在も詳細を調査中という。
三菱UFJ銀行は11月22日、元行員が自身の立場を悪用し、貸金庫を開いて顧客約60人の資産を窃取していたと発表した。元行員は2020年4月から24年10月にかけて資産を窃取しており、被害総額は少なくとも十数億円程度。ただし元行員の供述に基づく数値のため、現在も詳細を調査中という。
事態が発覚したのは10月31日。問題があったのは、同行の練馬支店(22年に合併した江古田支店を含む)と玉川支店だった。元行員は支店の店頭業務責任者で、すでに懲戒解雇した。同行は、顧客に無断で貸金庫を開けられないようルールを定めていた他、チェック体制なども整備していたものの、防止につなげられなかったとしている。
同行は問題の発覚後、対策本部を設置。影響を受けた可能性がある顧客に対し、被害の有無を確認するよう連絡した。実際に被害があった顧客には、謝罪と補償を行うという。
事態を受け、全店の貸金庫の点検も実施し、2店舗以外に同様の問題がなかったことを確認したという。今後は警察と連携した原因調査などを進める。
「本件は信頼・信用という当行のビジネスの根幹を揺るがす事案。ご迷惑をおかけしたお客様へのご対応と、当行を信頼いただいている全てのお客様の不安払拭を最優先に取り組んでまいります」
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