Microsoftの「リコール」機能、Copilot+ PCでテスト可能に(要Insider)
Microsoftは、プライバシーへの懸念を受けて提供を延期していたAI機能「Recall」(日本では「リコール」)をInsider Programで提供開始した。要件を満たすCopilot+ PCで利用可能だ。日本語もサポートする。
米Microsoftは11月22日(現地時間)、5月に発表したAI機能「Recall」(日本では「リコール」)のInsider Programでの提供を開始したと発表した。やはり5月発表のArmベースのPC「Copilot+ PC」で利用可能だ。
当初はCopilot+ PCの発売段階で利用可能にする予定だったが、プライバシーの懸念などを受けて提供を延期してきた。
「リコール」は、Copilot+ PCで行ったほぼすべての操作のスナップショット(スクリーンショット)を自動的に保存して検索可能にする機能。日本語もサポートする。アクティブな画面のスナップショットが数秒ごとに保存され、アクティブなウィンドウの内容が変更されたときに保存される。
初期設定では無効になっているこの機能を有効にすると、自然言語のクエリでPCでの以前の操作に関する内容を検索できる。
検索するだけでなく、スクロールできるタイムラインで特定の日付まで戻って使っていたアプリやWebサイトを見つけることもできる。
Microsoftは「リコール」と共に、「Click To Do」(日本では「実行」)機能も利用可能にした。これはスナップショット内のテキストや画像をコピーしたり保存したりできる機能だ。
保存されたスナップショットは簡単に削除もできる。特定のアプリやWebサイトを保存対象から外す機能もある。また、クレジットカードやパスワードなどの機密情報を自動検出され、それらを含む画面は保存されない。
スナップショットはPCに保存され、Microsoft自身は「リコール」のスナップショットにアクセスせず、MicrosoftのAIモデルのトレーニングに使われることもない。Microsoftによると「Recall機能については、クラウドとデバイス上の両方で動作する場合がある」という。
Insider Programで「リコール」を使うための要件や方法については、記事末の「関連リンク」にあるサポートページを参照されたい。
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