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OpenAI、イーロン・マスク氏の提訴に反論 「訴訟でAGIは実現しない」
OpenAIは、イーロン・マスク氏による提訴に反論するブログを公開した。マスク氏は、OpenAIが営利企業に転換することを阻止するよう連邦地裁に求めている。
米OpenAIは12月13日(現地時間)、マスク氏による提訴に反論するブログ「Elon Musk wanted an OpenAI for-profit」(イーロン・マスク氏はOpenAIの営利化を望んでいた)を公開した。
マスク氏は、非営利団体として発足したOpenAIが純粋な営利企業へと転換することを阻止するよう連邦地裁に求めているが、OpenAI側はこれに反論している。
OpenAIは、マスク氏は競合企業xAIを設立しており、OpenAIを妨害しようとしているだけだと主張する。
ブログによると、6年前に共同創業者であったマスク氏と他の幹部らが交わしたメッセージには、マスク氏自身がOpenAIを営利企業に転換するよう望んでいたことが記されている。さらにマスク氏は当時、OpenAIを自身が運営する米Teslaの子会社とし、自分がCEOになる案を提示したものの拒否され、その後OpenAIを離れたと述べている。
OpenAIは、現在マスク氏が競合企業xAIを率いる立場にあり、今回の提訴は単なる妨害行為だと主張する。また、同社は「訴訟を起こしてもAGI(汎用人工知能)は実現しない」と強調し、「マスク氏の初期貢献には感謝するが、競争の場は法廷ではなく市場である」と結んでいる。
OpenAIは同日、連邦地裁にも反論書類を提出し、マスク氏の申し立ての却下を求めた。
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