トランプ米大統領、TikTokを「イーロンかラリーに買ってもらいたい」
トランプ大統領は、記者会見での「イーロン・マスク氏がTikTokを買うことにオープンか?」という質問に対し、マスク氏かあるいはその会見に同席していたOracleのラリー・エリソン氏に買ってほしいと答えた。
ドナルド・トランプ米大統領は1月21日(現地時間)、「Stargate Project」発表の会見で、記者からの「イーロン(マスク氏)がTikTokを買うことにオープンですか?」という質問に「イーロンがそうしたいなら、私はそうする。ラリー(エリソン氏)にも買ってほしい。私には交渉する権利がある」と語った。
この会見には、OpenAIのサム・アルトマンCEO、ソフトバンクGの孫正義会長兼社長と並んでOracleのラリー・エリソン会長兼CTOも参加していた。
トランプ氏はエリソン氏の方を向いて、「ラリー、メディアの前で交渉しよう。私の見解では、この取引は承認されれば1兆ドルの価値がある」と呼びかけた。エリソン氏は「ええ、大統領。私にとって良い取引だと思います」と答えた。
2020年に当時のトランプ政権がTikTokアプリを禁止するとし、ByteDanceにTikTokの米事業売却を命じる大統領令を発令した際、Oracleがテクノロジープロバイダーになったことで、TikTokは禁止を免れた。
トランプ氏は「私の考えは、TikTokを買収して、半分をアメリカ合衆国に渡すというものだ」とも語った。
トランプ氏は20日、19日から施行されているTikTokの米国での提供を禁止する法律を75日間施行延期するよう指示する大統領令に署名した。同氏は、75日間で米国企業によるTikTok買収など、何らかの対策で1億7000万人の米国のTikTokユーザーがこのサービスを使い続けられるようにする意向だ。
TikTokの買収には億万長者の実業家、フランク・マコート氏が名乗りを上げている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ソフトバンクGやOpenAIら3社、米国への約78兆円の投資を発表 AIインフラ構築に向け新会社設立
トランプ米大統領は、AIインフラを米国に構築する新プロジェクト「Stargate」を発表した。OpenAI、ソフトバンクG、Oracleが合弁事業を立ち上げ、MicrosoftやNVIDIAも参加する。向こう4年間で5000億ドルを投資する計画だ。
トランプ大統領、TikTok禁止施行を75日間停止する大統領令に署名
トランプ米大統領は、中国ByteDance傘下のTikTokに対する新法の施行を75日間停止する大統領令に署名した。
TikTok禁止法案にバイデン大統領が署名 「ユーザーのために法廷で闘う」とチュウCEO
バイデン米大統領は、中国ByteDanceが傘下のTikTokを1年以内に売却できなかった場合、米国内でのTikTok利用を禁止する項目を含む法案に署名した。TikTokのチュウCEOは「法廷で闘う」とTikTokに投稿した。
TikTok、米ユーザーデータをOracleのクラウドに移管したと発表 中国からアクセスされたという報道も
中国ByteDance傘下のTikTokは、米国のユーザーデータの保存場所をOracleのクラウドに移管したと発表した。翌日、BuzzFeedがTikTokのユーザーデータは過去に中国からアクセスされていたと報じた。日本など米国以外のユーザーデータの保存場所は従来どおりだ。
