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FBI、Bybitからの15億ドル相当窃盗は「北朝鮮関与か」
米連邦捜査局(FBI)は、21日にBybitから約15億ドル(約2100億円)相当の暗号資産が盗まれた事件に、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が関与したとする告知を公開した。
米連邦捜査局(FBI)は2月26日(現地時間)、21日に暗号資産取引所Bybitから約40万1346ETH(当時のレートで約2100億円)が盗まれた事件に、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が関与したとするPSA(公開サービス告知)を公開した。
FBIは、この「北朝鮮の悪意のあるサイバー活動」を「TraderTraitor」と呼び、盗まれた暗号資産が最終的に通貨に転換されるだろうと警告した。
TraderTraitorの攻撃者は急速に活動を進めており、盗んだ資産の一部をビットコインやその他の暗号資産に変換し、複数のブロックチェーン上の何千ものアドレスに分散させているという。
FBIは、資産がさらに洗浄され、最終的には法定通貨に交換されると予想している。
北朝鮮政府の関与については、事件発生直後に複数の研究者が言及していた。
Bybitは25日、盗まれた暗号資産の追跡と凍結に協力した人に総額1億4000万ドルの報奨金を出すと発表した。
この報奨金のための公式サイトは「LazarusBounty」と名付けられている。Lazarusは北朝鮮を拠点とするハッカー集団Lazarus Groupに由来するようだ。
本稿執筆現在、9人の貢献者に合計423万ドルが支払われている。
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