「ジブリ風画像」で物議 ChatGPTの画像生成機能、無料ユーザーにも開放
米OpenAIのサム・アルトマンCEOは3月31日(現地時間)、「ChatGPT」の新たな画像生成機能を無料ユーザー向けに開放したとX上で発表した。26日にリリースしたものの、アクセスの集中を受けて無料ユーザーへの提供を延期していた。
米OpenAIのサム・アルトマンCEOは3月31日(現地時間、以下同)、25日にリリースしていた「ChatGPT」の新たな画像生成機能を、無料ユーザー向けに開放したと発表した。同機能は当初、プランを問わず全ユーザーに展開するとしていたが、予想を上回る人気があったとして、26日に「無料レベルへの展開を遅らせる」と発表していた。
新しい画像生成機能は、大規模言語モデル「GPT-4o」モデルを活用したもの。画像生成モデル「DALL・E」を使った従来の機能に比べてプロンプトへの追従性などが向上しており、SNSではそのクオリティーが話題になっていた。アルトマンCEOは27日に「GPUが溶けている」と、30日には「画像生成を控えてほしい、われわれのチームには睡眠が必要だ」と投稿しており、アクセスが集中していたとみられる。
アルトマンCEOは当初「効率化に取り組む間、一時的にレート制限を導入する予定」として、無料ユーザー向けの新画像生成機能は「1日当たり3回」に制限されると説明していた。しかし、無料プランでの画像生成を試してみたところ、日本時間4月1日18時の時点では4回目以降の出力も可能だった。
一方で同機能を巡っては、ジブリに似た画風の画像を容易に出力できることが物議を醸している。X上では現在、ChatGPTで生成したとみられるアニメ風画像が「Ghibli Syle」(ジブリ風)として多く投稿されており、嫌悪感を表明している人も相次いでいる。アルトマンCEOも現在、自身のXのプロフィール画像を、ChatGPTで生成したアニメ風のイラストに変更している。
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