SNSの“垢消し”検討、新生活シーズンに増える? オランダ企業が日本の検索動向を調査
SNSのアカウント削除に関心を持つ人は、3月から4月にかけて増える傾向にある――セキュリティ企業のオランダ・NordVPNが6月17日、国内ユーザーの検索傾向をもとにした調査結果を発表した。
SNSのアカウント削除に関心を持つ人は、3月から4月にかけて増える傾向にある――オランダのセキュリティ企業NordVPNが6月17日、日本における検索傾向をもとにした調査結果を発表した。同社は結果を受け「新生活の始まりに向けて、SNSの利用習慣を見直す人が多い」と分析している。
調査では、 主要なSNS名と「アカウント削除」などのフレーズを組み合わせた検索数を月ごとに比較した。すると多くは3月にピークを迎えており、月平均と比較するとLinkedInで38.7%、Xで28.1%、TikTokで22.7%、Instagramで20.0%、YouTubeで19.0%増加していた。
4月もYouTubeやInstagram、X、Tinderなどで検索ボリュームが高水準を維持しており、「新生活の忙しさの中で、SNSと距離を取ろうとする人が一定数いる」と同社はみている。
また、主要SNSに関する同様の検索は年末年始にもやや増加しており、1月にはXやTikTok、YouTube、LinkedInで6〜11%程度の伸びが見られた。同社は「『デジタルデトックス』といった新年の抱負の設定を理由に、SNS利用を見直す動きがある」と分析している。
同社の最高技術責任者マリユス・ブリエディス氏は「日本では、SNSアカウントの削除がデジタル習慣に関する『意識的な見直し』として選ばれている」と指摘。SNSはつながりを生む一方で、ストレスやプライバシー侵害のリスクもあり、「心身の健康や個人情報を守る手段として、削除を選ぶ人が増えている」と述べた。
調査は2024年3月〜25年3月の1年間にわたり、Googleでの検索動向を分析したもの。InstagramやX(旧Twitter)、TikTok、YouTube、LinkedIn、Tinderといった主要SNSについて、「〈SNS名〉+アカウント削除」「〈SNS名〉+退会方法」「〈SNS名〉+解約」といった検索フレーズを対象とし、月ごとの検索ボリュームを比較した。
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