AWS、Google、MicrosoftらがAIエージェント連携のため「Agent2Agentプロジェクト」設立 Linux Foundation傘下で
異なるベンダが提供する複数のAIエージェント間でのコミュニケーションやコラボレーションを実現するオープンスタンダード確立のための「Agent2Agentプロジェクト」(A2Aプロジェックト)設立を、Linux Foundationが発表しました。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「AWS、Google、マイクロソフトらがAIエージェント連携のため「Agent2Agentプロジェクト」設立。Linux Foundation傘下で」(2025年6月26日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
異なるベンダが提供する複数のAIエージェント間でのコミュニケーションやコラボレーションを実現するオープンスタンダード確立のための「Agent2Agentプロジェクト」(A2Aプロジェックト)設立を、Linux Foundationが発表しました。
Google CloudがA2Aプロトコルを寄贈
A2Aプロジェクトの設立に合わせてGoogleは、Google Cloudが今年(2025年)4月に発表したAgent2Agentプロトコル(A2Aプロトコル)をLinux Foundationに寄贈したと発表しました。
A2Aプロジェクトは、このA2AプロトコルをLinux Foundationの中立的なガバナンスの下で、プロトコルの進化の加速、エコシステム拡大によるオープンスタンダードの確立、セキュアで協調的なAIエージェントアプリケーションの開発促進の実現などを目的としています。
A2Aプロジェクトの設立メンバーはAWS、Cisco、Google、Microsoft、Salesforce、SAP、ServiceNowの7社です。
CopilotとGeminiのエージェント連携も可能に
A2Aプロトコルは、Anthropicが提唱したAIモデルとサービスの連携を行うためのプロトコルである「Model Context Protocol」(MCP)を補完するプロトコルとなっています。
A2Aプロトコルを用いることで、異なるベンダーやフレームワークによって構築されたAIエージェント同士がセキュリティを保ちつつコミュニケーションや情報交換を行って連携できるようになります。
例えばMicrosoftのCopilotとGoogleのGemini、AntropicのClaudeのエージェントを連携させたマルチエージェントシステムの構築も可能になるでしょう。
これにより開発者はさまざまなプラットフォームやアプリケーションを横断して稼働するマルチエージェントシステムが実現できるようになります。
マルチエージェントのプロトコルはA2Aで確定
今後のA2Aプロジェクトでは、信頼できるエージェントアイデンティティの実現、エージェントへの権限委譲、エージェントのガバナンスポリシー、エージェントのセキュリティおよび評価などの分野で、プロトコルの補完や拡張を行っていくとしています。
すでにA2Aプロトコルはプロジェクトを設立した7社以外にも多くの企業で採用が始まっています。
今回のプロジェクトでAI分野での主要な企業が明確にこのA2Aプロトコルへのコミットメントを示したことで、マルチエージェントプロトコルにおける業界のスタンダードはA2Aプロトコルで確定したと言ってよいでしょう。
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