速報
ルビオ米国務長官をAIで偽装した音声メッセージ、当局が調査中と発表
米国務省は、AIでマルコ・ルビオ国務長官になりすました人物が外交官らに偽メッセージを送った事件を調査中と発表した。メッセージはSignalなどで送信され、州知事らも受信したと報じられている。当局はサイバーセキュリティの改善に取り組むとしている。
米国務省は7月8日(現地時間)、何者かがAIを使ってマルコ・ルビオ国務長官になりすまし、外国の外交官や米政府高官にメッセージを送信していた件を調査中であると発表した。
国務省のタミー・ブルース報道官は記者会見でこの件について問われると「国務省はこの事件を認識しており、現在調査中だ」とする高官の声明を発表した。
「国務省は情報保護の責任を真剣に受け止めており、将来の事件を防ぐため、サイバーセキュリティ態勢の改善に継続的に取り組んでいる」という。
複数の米メディアの報道によると、ルビオ氏を装った人物は、メッセージングアプリ「Signal」などを通じて、国務省外の少なくとも5人にテキストメッセージと音声メッセージを送信した。米Washington Postによると、受信者には州知事や外務大臣などが含まれているという。
ルビオ氏は3月、Signalのグループチャットで米連邦政府の情報を誤って米メディアのAtlanticの記者と共有したと報じられた。
ブルース報道官は、ルビオ氏は非常に率直な人物であるので、この件については自身で話すことになるだろうと示唆した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
米政府高官らによるSignalでのチャット全文をAtlantic誌が公開 「機密資料はなかった」発言を受け
The Atlanticは、トランプ政権高官らがSignalのグループチャットでフーシ派への攻撃計画を共有したという報道をチャット参加者らが否定したことを受け、その内容を全文公開した。
トランプ政権高官、Signalで極秘軍事計画を相談 メディア記者をうっかり招待
トランプ政権の国家安全保障担当高官やヴァンス副大統領が、Signal上で極秘軍事計画を話し合い、そのグループチャットにThe Atlanticの編集長を誤って招待した。The Atlanticがその一部始終を記事で紹介した。
OpenAIの「Voice Engine」は15秒分の声データを元に本人そっくりに喋る
OpenAIは、人の声を再現する生成AIモデル「Voice Engine」を発表した。動画生成の「Sora」同様「重大なリスク」があることを認識しており、広範囲に提供は(当面は)しない。
詐欺電話に延々と応対し時間を浪費させるAIおばあちゃん、O2が開発
高齢者を狙った詐欺電話対策の一環として、英通信大手のO2がAIおばあちゃんチャットボット「デイジー」を発表した。おばあちゃんのように応対し、詐欺師から時間を奪う。

