全編“AI映像”の劇場用映画「サマー・トライアングル」、配給会社を募集中
STARGAZER VRは9日、動画生成AIを用いて制作した劇場用長編映画「サマー・トライアングル」の特報映像を公開した。監督が一人で約10カ月かけて制作したという。
AI映画スタジオをうたうSTARGAZER VR(スターゲイザー)は7月9日、動画生成AIを用いて制作した劇場用長編映画「サマー・トライアングル」の特報映像を公開した。全国での劇場公開や海外展開に向け、映画館や配給会社などを募集している。
撮影やCG制作は行わず、全編にわたりAIが生成した映像で構成された長編映画。独学でAIと映像技術を学んだという28歳の中澤太翔(なかざわ たける)監督が、約10カ月をかけて脚本からAIによる映像生成、編集、プロデュースまでを一人で行った。
サマー・トライアングルは、山あいの小さな村を舞台に、UFOを探す冒険に出た3人の少年達のひと夏の思い出を描く青春SF映画で、上映時間は65分。声優として、VTuberとしても活動するナユキユズさんをはじめ、青二プロダクション所属の関根有咲さん、後藤恵里菜さんらが出演している。
6月21日には柏市民文化会館(千葉県柏市)でプレミア上映会を行い、文化人ら多くの人が参加したという。書籍「生成AIではじめる動画制作入門」(マイナビ出版)の著者であるAIクリエイター・Norihikoさんも参加者の一人で「制作期間10カ月。一つの作品にこれだけ向き合うと、こんなレベルで作品作りできるんだなと改めて感じさせられました。本当に素敵な作品でした!」というコメントを寄せている。
スターゲイザーは、映画館や配給会社に向けて本編の試写リクエストフォームを用意した。「私たちの願いは、“日本発のAI映画で世界を驚かせる”こと。そして、映画館という“物語の神殿”にもう一度ワクワクを取り戻すことです」としている。
なお、映画の制作に当たっては、著作権法や各AIツールの利用規約を順守し、外部著作物や肖像は一切使用していないという。また生成プロセスは専門家の立ち会いの下で法的適合性・独自性を確認済みとしている。
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