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YouTubeの政党検索数で参政党が急伸 各党の割合や都道府県別の傾向を可視化

 参院選(7月20日投票)で選挙運動を繰り広げる各政党や候補者は、年々影響力を増すインターネット動画での情報発信にも力を入れている。動画投稿サイト「YouTube」で政党名の検索傾向を分析すると、各党への関心の高さやネット上での盛り上がり方が浮かび上がってきた。また、地域ごとに検索のされ方の傾向があることも明らかになった。

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産経新聞

 参院選(7月20日投票)で選挙運動を繰り広げる各政党や候補者は、年々影響力を増すインターネット動画での情報発信にも力を入れている。動画投稿サイト「YouTube」で政党名の検索傾向を分析すると、各党への関心の高さやネット上での盛り上がり方が浮かび上がってきた。また、地域ごとに検索のされ方の傾向があることも明らかになった。

 米Googleの分析ツール「Googleトレンド」を用いて、4月11日から7月11日までの13週間(91日間)におけるYouTube上での政党名の検索数や、検索が行われた地域を調べた。YouTubeでは各政党の公式チャンネルの動画配信に加え、それらを一般の利用者が編集した「切り抜き動画」も数多く再生されている。

 YouTubeで検索数が最も多かったのは参政党だ。5月中旬から徐々に増え始め、6月12日以降は、ネット上で支持が厚いとされる国民民主党や日本保守党を抑えて首位に立った。7月に入ってからは他党を大きく引き離している。検索数の2位を自民、国民民主、れいわ、日本保守党が争う形になっている。

 Googleトレンドでは、政党名を検索した人が、ほかにどんなキーワードを検索しているかについて、関連性が高いワードを上位25まで確認できる。それによると、「参政党」を検索した人がほかに検索した25の関連ワードに、公明党を除く12の政党名が入った。参政党関連の動画は、支持政党にかかわらず広く検索されているとみられる。

 国民民主党は他の9党、れいわも他の7党の党名と合わせて検索されていた。支持政党が固まっていない浮動層の関心を集めている可能性がある。

参政党は全選挙区に候補者を擁立していることもあり、全ての都道府県で検索数が最も多かった。参政党の比率が最も高い福井県では、全体の約38%を占めた。直近30日に限ってみれば、参政党の比率は全都道府県でさらに高くなる。

 検索数が2番目の政党は、都道府県によって異なる。国民民主は玉木雄一郎代表の地元・香川が約21%と強かった。れいわは立候補者を立てていない鹿児島でのシェアが約18%と高く、日本保守党も候補者のいない奈良が約17%でトップだった。再生の道も候補者のいない長崎で約19%と高かった。

 有権者は候補者や党首の名前でも検索を行っているほか、検索を経由しないアルゴリズムが推薦する動画の視聴も一般的だ。党名の検索数は、再生回数の多さとも必ずしも一致しないが、ネットのトレンドの一端を表している。

 今回の選挙は、ネットでの人気が結果に及ぼす影響にも注目が集まる。YouTubeは、昨年の東京都知事選や兵庫県知事選の結果に影響力を与えたとされる。参院選では、誹謗(ひぼう)中傷や偽誤情報の拡散防止の観点から、選挙期間中のSNS規制も争点の一つになっている。(データアナリスト 西山諒)

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