ブログサービス「Typepad」、9月30日で22年の歴史に幕
2003年から続く老舗ブログサービス「Typepad」が2025年9月30日に終了する。終了後は全コンテンツにアクセスできなくなるため、ユーザーは期日までのデータエクスポートが必須だ。料金は8月31日で請求を停止し、年契約者には払い戻し対応を行う。カスタムドメイン利用者も設定変更が必要となる。
2003年から続いたブログホスティングサービスのTypepadが2025年9月30日に終了する。公式ブログで8月27日(現地時間)に発表された。
サービスの閉鎖に伴い、9月30日以降は、アカウント管理、ブログ、および関連するすべてのコンテンツへのアクセスが永久にできなくなる。また、この日以降は、ブログコンテンツへのアクセスやエクスポートも不可能となるため、コンテンツを保持したいユーザーは、9月30日までに必ずコンテンツをエクスポートする必要がある。
エクスポートは、各ブログの「Settings」メニューにある「Import/Export」エリアから「Export」ボタンをクリックすることで実行できる。生成されるエクスポートファイルは、機械可読形式のtxtファイル(MTIF形式)で、WordPressを含む他のブログプラットフォームでインポートツールとして利用可能だ。ブログのサイズによってはエクスポートに数分かかる場合があり、サーバの混雑を避けるため、夜間や週末など、利用が少ない時間帯にエクスポートを行うことが推奨されている。
カスタムドメインを利用しているユーザーも対応が必要だ。Typepad Domainsを使用している場合、その再販業者であるLogicBoxesは閉鎖されないため、ドメイン管理は引き続きLogicBoxesを通じて行える。ただし、新しいブログサービスでドメインを使用するには、LogicBoxesまたは利用中のサードパーティのレジストラにログインし、Typepadを指しているCNAMEレコードを削除し、新しいブログサービスにドメインを向けるよう設定し直す必要がある。
料金に関しては、8月31日を最終請求日として、それ以降の請求は停止される。年間契約のユーザーで、9月30日以降の期間の料金を既に支払っている場合は、未使用期間に対する日割り計算での払い戻しが行われる。払い戻しは9月1日から処理が開始されるため、対象ユーザーは支払い方法が最新かつ有効であることを確認しておく必要がある。
Typepadは、元々はSix Apartによって開発されたMovable Typeコンテンツ管理システムを基盤としたブログサービスだった。2010年代初頭にMovable TypeとTypePad(当時はPが大文字)は分岐し、Six Apartは2010年にVideoEggに買収され、Say Mediaという統合会社となった。その後、2011年にはSay MediaがMovable TypeとSix Apartブランドを日本のインフォコムに売却したが、Typepadの管理は保持した。2013年には、TypepadはBluehostなどのホスティング関連ブランドを傘下に持つEndurance International Groupに買収された。現在、新しいTypepadアカウントの登録を試みるとBluehostにリダイレクトされるようになっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
シックス・アパートがインフォコムから独立 従業員によるバイアウトで
シックス・アパートが、親会社のインフォコムからEBO(従業員によるバイアウト)により独立した。- Twitter連携「TypePad Micro」日本語版公開
TwitterやFriendFeedと連携し、ソーシャル機能を強化したブログサービス「TypePad Micro」日本語版が公開。
TypePadで“萌えログ”を――シックス・アパート、個人ブログに本腰
シックス・アパートが個人ブログの販促に本腰を入れる。まずは「萌え」をキーワードにアキバ系サイトに広告展開。「たった5分で“萌えログ”の世界に」とアピールする。- TypePad新版はポッドキャスト対応 携帯からの閲覧も
「TypePad 1.6 日本語版」が9月12日に公開される。ポッドキャスティング配信や、携帯電話からの閲覧機能を新装備。コメント・トラックバックスパムへの対応も強化した。
