Google検索に「AIモード」日本語版が登場 長文の質問にもAIが即時回答
米Googleは、Google検索上でAIによる回答生成機能「AIモード」の日本語版の提供を始めた。Gemini 2.5のカスタムモデルを活用し、従来なら複数回の検索が必要だった複雑な質問にも、1回の入力で包括的な回答を提示するという。
米Googleは9月9日(日本時間)、Google検索上でAIによる回答生成機能「AIモード」の日本語版の提供を始めたと発表した。Gemini 2.5のカスタムモデルを活用したもので、従来なら複数回の検索が必要だった複雑な質問にも、1回の入力で包括的な回答を提示するという。
AIモードは、PC・モバイルのブラウザや、Android/iOS版のGoogleアプリから利用可能。検索結果画面に表示される「AIモード」タブを通じてアクセスできる。旅行プランの作成や複雑な手順の確認といった探索的な質問に強みを持ち、例えば「京都駅出発で6泊7日の旅行プランを立てて。伝統工芸や歴史的な場所を巡るプランで、ディナーのおすすめも入れて」といった長文の問いにも対応する。
質問を複数のサブトピックに分解し、それぞれに対して検索を実行する「クエリファンアウト技術」を活用することで、関連性の高いコンテンツを効率よく見つけられるようにした。「10月に行くとしたら、この地域の近くで開催予定のお祭りはある?」といった追加の質問によって、さらに深く掘り下げることも可能だ。
テキスト入力に加えて、音声や画像による質問にも対応する。例えば、スペイン語のメニュー表を撮影し「どれがベジタリアン向けか教えて」と尋ねると、Google Lensなどと連携し、料理の内容とともに該当メニューを提示する。
Googleは「可能な限りAIによる回答を表示することを目指す」とする一方で、出力結果の信頼性が低いと判断された場合は、通常の検索結果のみを表示するという。「初期段階のAI製品であるため常に完璧ではないが、継続的な改善に取り組む」(Google)
AIモードは日本語のほか、インドネシア語、韓国語、ヒンディー語、ポルトガル語でも順次提供を開始する。
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