「男の悪事を女で表現するな」で炎上した「炎上展」、キービジュアルの制作意図は? 運営に聞いた
SNSでの“炎上”をテーマにした体験型イベント「炎上展」が、10月11日から東京都豊島区のイベント施設「Mixalive東京」で開催中だ。同イベントを巡っては、キービジュアルに女性のイラストを使った点がSNSで物議を醸し、炎上をテーマにした催しそのものが炎上する結果となった。果たして、運営が女性のキービジュアルを使った意図は。
SNSでの“炎上”をテーマにした体験型イベント「炎上展」が、10月11日から東京都豊島区のイベント施設「Mixalive東京」で開催中だ。同イベントを巡っては、キービジュアルに女性のイラストを使った点がSNSで物議を醸し、炎上をテーマにした催しそのものが炎上する結果となった。果たして、運営が女性のキービジュアルを使った意図は。
炎上展は10月11日から11月9日にかけて開催。寝そべれる冷蔵ケース風の展示や、牛丼(のような装飾)で満ちたバスタブなど、SNS上での炎上をテーマにしたフォトスポットを中心としたイベントだ。入場料は前売り券が2900円、当日券が3400円。現地のリポート記事も掲載しているので、詳細はそちらを参照のこと。
9月の発表以降、エンターテインメント系のメディアが取り上げるなどして注目を浴びた一方、キービジュアルは一部SNSユーザーの反感を買ってもいた。公開したキービジュアルは、女性がコンビニの冷蔵ケースに寝転んでいる様子を描いたものだ。2013年に相次いで話題になった、コンビニ店員や客が冷蔵ケースに寝転び炎上した出来事をモチーフにしたとみられる。
これに対し、Xでは13年の炎上で寝転んでいた人物は主に男性だったとして「男の仕業だったよね?」「悪印象を女になすりつけるつもりか」といった批判が続出。半ば炎上状態にあった。中には「話題作りを狙ってあえて炎上させているのでは」など、意図した炎上と見る声もある。
なお13年当時の騒動では、ローソンやミニストップでの事例など、男性と思しき人物の写真が炎上した例が目立ったが、ピザーラで若い女性のアルバイトが冷蔵庫に入って写真を撮影し、炎上したこともあった。
炎上展巡る炎上、運営の反応は
イベントを運営する炎上展製作委員会にキービジュアルの制作意図を聞いたところ「リアルイベントにおいて女性の来場者が比較的多い傾向もあることから、より多くの方に展示体験の様子を想像してもらいやすくするため」とする回答があった。
「今回のキービジュアルは、実際に炎上展で体験できる展示の一つを描いたものです。そこに女性を描いたのは、リアルイベントにおいて女性の来場者が比較的多い傾向もあることから、より多くの方に展示体験の様子を想像してもらいやすくするためです。また、このビジュアルを巡って世間でさまざまな意見や反応があったこと自体が『炎上とは、誰かの意思や感情によって、いとも簡単に恣意的に生み出されてしまうものである』という本イベントの主題を、ある意味で体現する出来事だったのではないかと考えています。こうした賛否両論や反響が生まれることも含めて、炎上というテーマを扱うことの狙いになります」(炎上展製作委員会)
ちなみに炎上展には、触ったり撮影したりできる“コンビニおでん”の模型も展示されている。この展示を巡り、2016年にコンビニのおでんを触って炎上し、現在は「おでんツンツン男」として講演会などに登壇したり、YouTubeで動画を投稿したりしている男性が不快感を示していると一部週刊誌が報じている。
こういった話題については「本イベントは誰かをやゆしたり、傷つけたり、過去の出来事を消費的に取り上げることを目的としたものではない」と回答した。
「現在、炎上の危うさを伝える講演会なども行われているとのことですが、であればこそ、ぜひ一度、実際に炎上展に足を運んでいただきたいです。ご自身で展示を体験いただくことはもちろんのこと、来場者の皆さんがどのように行動し、どのように感じ、どんな考えを持つのか――それを直接見て感じていただくことこそが、炎上という現象の本質を捉える、最もリアルな機会になると思います」(炎上展製作委員会)
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