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M5チップになった「MacBook Pro」を細かくチェックする(1/2 ページ)

米Appleが10月15日に発表した、「M5」チップを搭載した「MacBook Pro (14-inch, M5)」を細かくチェックしてみました。インタフェースから付属品、各種ベンチマーク結果を紹介します。

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MACお宝鑑定団

 米Appleが10月15日に発表した、「M5」チップを搭載した「MacBook Pro (14-inch, M5)」をチェックしてみました。構成は、M5チップ(10Core CPU/10Core GPU)、16GBメモリ、1TB SSD、Nano-textureディスプレイ、カラーはスペースブラックとなります。


MacBook Pro (14-inch, M5)

 MacBook ProのM5チップ搭載モデルは、2024年のM4モデルの後継モデル的な位置付けです。CTOで、最大32GBメモリ、最大4TB SSDが選択できます。


M5モデル:底面

 M5モデルのサイズは、高さ1.55 cm、幅31.26 cm、奥行き22.12 cm、重量1.55 kgとなり、M4モデルと変わっていません。底面は、M4モデルと同様に「MacBook Pro」の刻印がされています。

 また、M4モデルと同様に、シルバーとスペースブラックの2色がラインアップされています。陽極酸化処理により酸化皮膜シールを形成することで、指紋の付着が大幅に減る仕上げとなっています。


M5モデル:左側面ポート

 M5モデルの左側面ポートは、Thunderbolt 4/USB 4ポート×2つ、MagSafe 3コネクタ、ハイインピーダンスヘッドフォンに高度に対応する3.5mmヘッドフォンジャックが装備されています。

 内蔵バッテリー容量は72.4Whリチウムポリマーバッテリーで、M4モデルと変わっていません。


M5モデル:右側面ポート

 M5モデルモデルの右側側面には、SDXCカードスロット、Thunderbolt 4/USB 4ポート、マルチチャンネルオーディオ出力に対応するHDMI 2.1ポートが装備されていて、M4モデルと変わっていません。

 なお、M4 Pro/M4 Maxモデルは、左側面にThunderbolt 5/USB 4ポートを2つ、右側側面にThunderbolt 5ポートを1つ搭載しています。

 Thunderbolt 4はUSB-C経由でDisplayPort 1.4出力に標準対応し、Thunderbolt 5はUSB-C経由でDisplayPort 2.1出力に標準対応します。


Thunderbolt 4/USB4コントローラー

 M5モデルのThunderbolt 4/USB4コントローラーについて、システム情報で確認したところ、Thunderbolt 4コントローラが3つ搭載されていることが確認できました。

 M5チップは、Thunderbolt 4/USB 4コントローラを4つ搭載している仕様となっています。4つのうち1つは、HDMI 2.1ポートとして使用されています。


Apple 70W USB-C電源アダプタ

 M5モデルモデルには、本体の同色の「Apple USB-C - MagSafe 3ケーブル(2 m)」と「Apple 70W USB-C電源アダプタ」が同梱されます。

 CTO注文時に、電源アダプタを「Apple 96W USB-C電源アダプタ」に変更する事が可能です。


スケーリング解像度

 Liquid Retina XDRディスプレイは、IPSテクノロジー搭載14.2インチ(対角)LEDバックライトディスプレイ、3024 x 1964ピクセル標準解像度、224ppi、10億色対応、XDR輝度1000ニトの持続輝度(フルスクリーン)、1600ニトのピーク輝度(HDRコンテンツのみ)、SDR輝度600ニト、広色域(P3)、True Toneテクノロジーとなります。

 スケーリング解像度(疑似解像度)は、1024 x 665、1147 x 745、1352 x 878、1512 x 982、1800 x 1169となります。


MacBook Pro (14-inch, M4, 2024):最大解像度

 M5モデルの設定>ディスプレイ>詳細設定で「解像度をリスト表示」をオンにし、さらに「すべての解像度を表示」をオンにした場合は、最大で3024 x 1964ピクセル解像度、72dpi表示が可能です。

 この最大解像度はRetina表示ではなくなりますが、3K(3008×1692)解像度をカバーする実画面領域として利用できる最大サイズとなります。


固定リフレッシュレート

 ProMotionテクノロジーによる最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートがデフォルト設定となっています。

 作業上でリフレッシュレートが可変するのが困るユーザーのために固定リフレッシュレートが選べるようになっています。

 選択可能な固定リフレッシュレートは、60.00Hz、59.94Hz、50.00Hz、48.00Hz、47.95Hzとなります。


Nano-textureディスプレイ

 オプションでNano-textureディスプレイが選べるようになっています。

 M5モデルのNano-textureディスプレイと、M2 Maxモデルの通常のディスプレイを上から比較してみました。

 Nano-textureディスプレイの方が写り込みが少ないことが分かります。

 なお、Nano-textureガラスは、反射防止ナノコーティングが施されていることで写り込みが少なくなりますが、標準ガラスよりもクッキリ感は少なくソフトな描画になります。


Nano-textureディスプレイを搭載したM5モデル(左)とM2 Maxモデル(右)の映り込みの違い

 M2 Maxモデルは、XDR輝度:1000ニトの持続輝度(フルスクリーン)、1600ニトのピーク輝度(HDRコンテンツのみ)、SDR輝度:500ニトでしたが、M5モデル/Nano-textureディスプレイは、M4モデルと同じSDR輝度:最大1000ニト(屋外)に向上しています。

 屋外の場合と限定がされますが、標準ダイナミックレンジ(SDR)コンテンツでも、以前より視認性が高くなります。


Appleポリッシングクロス

 Nano-textureディスプレイモデルの場合、表面を傷つけない柔らかな素材で作られた「ポリッシングクロス」が同梱されます。

 Nano-textureガラスなど、あらゆるApple製品のディスプレイを安全かつ効率良くきれいに掃除できます。


M5モデル

 M5モデルは、スタジオ品質の3マイク、2つのツイーターと4つのフォースキャンセリングウーファーの6スピーカーを継続して搭載しています。

 排気スロットは、ファンクションキー列の下側にあり、Liquid Retina XDRディスプレイ面に当たって排出される仕様となっています。


デスクビューに対応した12MPセンターフレームカメラ

 M5モデルは「デスクビューに対応した12MPセンターフレームカメラ」が継続搭載されています。

 FaceTimeアプリからデスクビュー設定を呼び出し、デスクビュー範囲調整が可能です。

 また1個のカメラでユーザーと、デスクを上から見た映像を同時に表示することが可能になっています。


12MPセンターフレームカメラ:ズーム

 M5モデルは、12MPフロントカメラが継続採用され、iPhoneの連携カメラと同様に、0.5〜3倍のズームコントロールが出来るようになっています。

 Apple Studio Displayを接続し、122度の視野角を持つ12MP超広角カメラを選択した場合は、0.5〜1.5倍のズームコントロールとなります。


M5モデル:キーボードとトラックパッド

 M5モデルは、バックライトMagic Keyboardにフルハイトのファンクションキー列が継続採用されています。

 M5モデルの感圧タッチトラックパッドは、M4モデルと同じサイズで変わっていません。

 USB-C接続式に変更された「Touch ID搭載Magic Keyboard (USBC)」や「Touch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き) (USBC)」と同様に、一番下段のキーのアイコン表記位置が変更されています。


M5モデル:システム情報

 システム情報で確認したところ、機種IDはMac17,2、M5チップのCPUは10コアでパフォーマンスコア4、効率性コア6となっています。

 システムファームウェアのバージョンは「13822.1.2」でした。

 M5チップは、高効率コアがメインで動作し、高い負荷がかかりさらに性能が必要になった場合に高性能コアに変わる仕組みとなっています。


グラフィックス

 M5モデルのグラフィックスは10コアGPU仕様となります。

 M5チップのビデオのサポートは、M4 Proチップと同様にThunderbolt経由で最大6K解像度、60Hzの外部ディスプレイを最大2台、ThunderboltとHDMIの同時使用では、Thunderboltでは60Hzの外部ディスプレイ1台と、HDMIで最大4K/144Hzディスプレイ1台に対応します。そのほか、HDMI経由で8K/60Hzの外部ディスプレイ1台、または4K/240Hzの外部ディスプレイ1台が接続できます。


Wi-Fi 6E(802.11ax)

 M5モデルのネットワーク仕様は、Wi-Fi 6E(802.11ax)、Bluetooth 5.3で、M3世代から変わっていません。Wi-Fi 6E(802.11ax)、Wi-Fi 7(802.11be)ワイヤレスネットワーク接続の場合、より高速で信頼性の高いワイヤレス通信が可能になる「Wi-Fi 6E モード」が利用可能になります。


iMovie

 M5モデルのM5チップは、M4チップと同じハードウェアアクセラレーテッド機能のハードウェアアクセラレーテッドAV1デコード、H.264、HEVC、ProRes、ProRes RAWビデオデコードエンジン、ビデオエンコードエンジン、ProResエンコード/デコードエンジンが1つに加えて「Neural Accelerators」が追加されています。

 iMovieなどの動画の書き出しを行う場合、単純な書き出しであれば、M4 Proと同等の性能が出ます。


Samsung製LPDDR5X-9600

 M5モデルのメインメモリは、M4チップのLPDDR5X-7500と異なり、LPDDR5X-9600を2枚使用する設計(デュアルチャンネル)となっています。

 メモリバス幅は128bit、メモリ1枚に対してのメモリ帯域は76.8 GB/Secで、それを2枚で153.6 GB/secとなります。

 製造メーカーはSamsung製です。


Apple内蔵キーボード/トラックパッド

 M5モデルでAppleシステム情報を起動し、SPI装置ツリーで、Apple内蔵キーボード/トラックパッドを確認したところ、Apple内蔵キーボード/トラックパッドは、STバージョン5.10、MTバージョン7.95でした。

 M4モデルは、STバージョン2.70、MTバージョン7.75でしたので、キーボード、トラックパッドの両方アップデートされているようです。


MagSafe 3充電

 MacBook Pro 16インチモデルに付属する「Apple 140W USB-C電源アダプタ」に「Apple USB-C - MagSafe 3ケーブル(2 m)」を接続し、M5モデルのMagSafe 3コネクタに接続して充電量を調べてみました。

 M4モデルと同様に最大充電入力は「94W」までとなることが確認できました。

 Thunderbolt 4/USB 4ポート接続のUSB PD充電は最大100Wとなります。

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