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批判は“攻撃”? アサクリシャドウズ炎上騒動を追ってきたマンガ家が、CEOの発言で確信した“根本的な原因”とはサダタローのゆるっとマンガ劇場(1/7 ページ)

パリで行われたゲームイベントで、Ubisoftのイヴ・ギルモCEOが、3分ほどの動画を用いてこの騒動について言及しました。その言葉に、ボクは今回の騒動の本質を見た気がしました。

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 いよいよ11月も折り返しを過ぎ、2025年も終わりが見えてきました。今年もゲーム業界では色々なことがありましたが、「アサシンクリード シャドウズ」(以下シャドウズ)の炎上騒動もかなりの注目を浴びたのではないでしょうか? 


「アサシンクリード シャドウズ」©2024 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved.

 この連載でも何度か取り上げてきたこの騒動。発端は、日本が舞台の本作の主人公が、実在した黒人の「弥助」だったことです。これにポリコレ的なものを感じた海外ユーザーから批判が殺到したのですが、さらに開発者から史実とフィクションを混同させるような言動があったり、トンデモな歴史認識が語られたりして日本人の反感も買うことになりました。その後も予告動画のおかしな日本の描写、画像の無断盗用疑惑などもあって、ゲーム発売後までずっと炎上し続けました。

 先日、パリで行われたゲームイベント内で、開発元であるUbisoftのイヴ・ギルモCEOが、3分ほどの動画を用いてこの騒動について言及しました。ゲームメディア「IGN Italia」の記事によると「『シャドウズ』が政治的メッセージではなく、何よりもまずビデオゲームであることを示すための戦いだった」「私たちを憎む人たちにばかり目を向けるのをやめ、私たちを応援してくれる人たちを鼓舞し始めました」といった内容が語られたようです。

 これらの発言、ボクには「フィクションなのに不当に攻撃された」と、自らを被害者の立場に置こうとしているようにしか思えません。批判された原因には触れず、わざわざ動画を作ってまでそんなことを訴えるCEOに、ボクは今回の騒動の本質を見た気がします。

 騒動のキッカケは弥助だったかもしれませんが、その後も燃え続けた原因はUbisoftの対応の悪さです。同社は一度は謝罪して作品はフィクションであると釈明しましたが、その後も日本人や日本の歴史を軽視するような“雑な仕事”が次々に明らかになり、炎上の火は消えることがありませんでした。

 シャドウズ発売後、Ubisoftは販売の好調さをアピールしていましたが、11月13日に2025-26年度上半期決算発表の延期を発表しました。本当にシャドウズの販売は好調だったのでしょうか? ボクは一連の騒動を見てきて、炎上はさせないこと以上に、その後の対応が重要だと思い知らされた気がします。


©2024 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved.

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