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「紛失防止タグ」の悪用を規制へ 改正ストーカー規制法が成立
いわゆる“紛失防止タグ”を用いた位置情報の無断取得行為などを新たに規制の対象とする改正ストーカー規制法が12月3日、参院本会議で全会一致により可決・成立した。
いわゆる“紛失防止タグ”を用いた位置情報の無断取得行為などを新たに規制の対象とする改正ストーカー規制法が12月3日、参院本会議で全会一致により可決・成立した。
改正法では、相手の承諾を得ずにBluetoothなどを用いた紛失防止タグで位置情報を取得したり、相手のかばんや自動車などに無断でタグを取り付けたりする行為が、新たに警告や禁止命令の対象となる。こうした行為を繰り返した場合は、ストーカー行為罪が適用される。時事通信などによれば近日中に公布の見通し。規定は公布から20日後に施行される。
紛失防止タグを悪用したストーカー事案は2021年には3件だったが、24年には370件にまで急増している。GPS機器による追跡行為はすでに規制されていたが、タグ型の機器は対象外だった。
改正ではこのほか、被害者の申し出がなくても警察が職権で警告を出せる制度を新設。また、被害者を雇用する事業者や在学する学校の責任者も、支援の努力義務を負う対象となる。さらに、探偵業者や知人などの第三者に対し、警察が「ストーカー行為のおそれがある者だ」と通知した上で、加害者に被害者情報の提供を控えるよう求めることができる規定も加わる。
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