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映画「ズートピア2」を見たマンガ家が感じた、王道だからこその魅力と不満 「メタルギアソリッド」の小島秀夫監督もカメオ出演サダタローのゆるっとマンガ劇場(1/7 ページ)

ディズニーの最新アニメ映画「ズートピア2」が5日に公開されました。前評判の高い話題作ですし、前作も好きだったボクは初日に劇場に行ってきました。

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 12月5日にディズニーの最新アニメ映画「ズートピア2」が公開されました。先立って公開された世界各国で、初週末5日間の興行収入が866憶円を突破して2025年世界最高のオープニングを記録した話題作が、いよいよ日本でも公開となったわけです。前作の「ズートピア」に感銘を受けていたボクも、公開初日に劇場に足を運びました。


「ズートピア2」©Disney(出典:公式サイト

 今回は「メタルギアソリッド」などで知られる小島秀夫監督がカメオ出演しているという話を聞いて日本語吹き替え版を見てきました。そして結論から言うと、すごく面白かったです。ただ、前作ほどの感動と興奮はなかったかな、と個人的には思いました。

 ウサギの警察官ジュディと相棒のキツネであるニックが、動物たちが人間のように暮らす街「ズートピア」で新たに起こる難事件に挑む……という本作のストーリーは、一言で表すなら「王道のディズニーアニメ」といった印象でした。二人の前に現れる新たな困難、試される信頼関係、二人を取り巻く個性豊かなキャラクター達、そして感動のフィナーレへ……ボクが子供の頃から見ているディズニーアニメがまさしくそこにはありました。

 そしてその王道の展開であるために、個人的にはストーリーに大きな驚きはなく、若干退屈な印象も受けました。一作目も王道のストーリーではあったものの、「動物たちが人間のように暮らす世界」に対する未知の驚きと感動があったのですが、今作ではそういった部分があまりボクには感じられなかったのです。内容も詰め込みすぎな印象で、ちょっと忙しかったかなと思いました。

 それでも、一作目で心を通わせたジュディとニックの絆が困難に直面する中で新たに紡がれていく様子はしっかりと描写されていてクライマックスでは感動しましたし、キャラクター達は前作から続投のキャラも今作からのキャラもみんな魅力いっぱい。声優陣のキャスティングやお芝居も最高で違和感なく作品世界に没入できますし、続編としては間違いなく文句ナシの出来だと思います。

 個人的には前作より若干パワーダウンしている印象は受けたものの、作品としての面白さは折り紙付きです。実写版「白雪姫」のように思想的なメッセージを押し付けてくるようなこともなく、安心して見られるディズニーアニメになっていると思います。興味がある方は見に行って間違いなし! この年末は劇場でジュディとニックの大活躍に胸を躍らせてみてください。

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