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「AI移民がもっと必要」労働力としての人型ロボット、米で開発加速 2027年までに一般発売

AIを用いて機械やロボットを自律的に制御する「フィジカルAI」の開発が米国で加速している。人間に代わる「労働力」として製造業や物流、医療などさまざまな分野で活躍することに期待が高まっている。市場は急成長するとみられ、大手IT企業などが開発に力を入れる。

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産経新聞

 AIを用いて機械やロボットを自律的に制御する「フィジカルAI」の開発が米国で加速している。人間に代わる「労働力」として製造業や物流、医療などさまざまな分野で活躍することに期待が高まっている。市場は急成長するとみられ、大手IT企業などが開発に力を入れる。

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人出不足補う「移民」

 「私たちを助け、もうやらないと決めたかもしれない仕事をしてくれるAI移民がもっと必要だ」

 米半導体大手NVIDIAのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は1月の会見で、フィジカルAIが人手不足を補う「移民」として機能すると予見した。

 NVIDIAは1月に米ラスベガスで開かれた世界最大のテクノロジー見本市「CES」で、ロボットに搭載するためのAIの新モデルを発表している。

 フアン氏は会見で、人口減少により労働力確保が不可欠となる中、フィジカルAIが新たな労働力として「経済を底上げする」と語った。AIを搭載したロボットが人間並みの能力を備える時期について問われた際には「今年」と明言した。

 一方、実業家イーロン・マスク氏率いる米電気自動車(EV)大手Teslaは、二足歩行の自律人型ロボ「オプティマス」の開発を進めている。

「ロボットが人類の数上回る」

 1月にスイスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で登壇したマスク氏は、来年末までにオプティマスの一般向け販売を開始する見通しを表明した。人型ロボットの量産が進めば「将来的にロボットの数が人類の数を上回ると予測している」とも述べた。テスラはオプティマスを2万〜3万ドル(約300万〜450万円)程度で販売する方針だ。

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人や障害物を避けて歩く米テスラ開発の「オプティマス」(同社公式ユーチューブより)

 米市場調査会社「S&Sインサイダー」は、フィジカルAIの市場規模について、昨年の推定52億3000万ドル(約8000億円)が、33年には497億3000万ドル(約7兆6000億円)まで成長すると予測。26年以降の年平均成長率を約32%と見積もっている。

 一方で、安全性への懸念も指摘されている。米サイバーセキュリティー会社センチネルワンのトマー・ワインガルテンCEOは、米ニュースサイトにAIを応用した自動運転の車や人型ロボットが、今後ハッカーの標的になる可能性があるとの見方を示し、「まったく新しいタイプの脅威」が生まれると警告した。(藤木祥平)

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