変なカメラで遊ぼう──富士フイルム「instax mini Evo Cinema」の開発者に聞く「ジダイヤル」とエフェクトの使い方:分かりにくいけれど面白いモノたち(1/5 ページ)
富士フイルムの「instax mini Evo Cinema」は、とんでもなく変なカメラである。それが、3週間ほど毎日使ってみての率直な感想だ。この変なカメラの秘密について、企画担当者に根掘り葉掘り聞いてきた。
富士フイルムの「instax mini Evo Cinema」は、とんでもなく変なカメラである。それが、3週間ほど毎日使ってみての率直な感想だ。その「変」は、デザインだとか機能だとかコンセプトだとかといった部分ではなく、撮れる写真やムービーの目指すところが、従来のカメラとは全く違う方を向いているからだ。というか、そうとしか思えない「変な写真」が撮れてしまう。
「Evo Cinemaの大きなコンセプトは『手渡せる動画』と『ジダイヤル』ですが、その前提にはEvoシリーズが踏み込んでいける場所として『動画』はどうだろう、というのがあったんです」と、企画の始まりを説明してくれたのは、この変なカメラの企画担当者である富士フイルムイメージングソリューション事業部の嶋泰寿さん。
QRコードで音声付きの写真を渡せる「instax mini LiPlay+」シリーズの延長線上に動画あったということだろうけれど、音声と動画ではカメラの役割が全く違う。「Evoシリーズの特徴は、エフェクトの掛け合わせ。いろんなエフェクトが楽しめますが、それを動画にしたときにどうなるんだろうと考えたのが最初になります」と嶋さん。
そこから、動画は写真よりも時代による変遷が激しく、かつ、それが特徴的だということに気がついたのが「ジダイヤル」を思い付いたきっかけなのだという。面白いのは、その先で、「この時代の映画の雰囲気」や、「記録映像の画質の違い」など、時代感を示す動画にも様々な要素があって、そのどこに注目するかによって、撮れる画像も違ってくるのだけど、嶋さんは、そこには細かくこだわらなかった。
「時代ごとの映像の特徴について、記録メディアだけとか再生メディアだけとかには限らず、それを全体的に包括して『この時代たらしめているのはどこなんだろう』、というのに着目しました。画質だけじゃなくて、例えば、1950と1970の2つは走査線みたいなものが入るんです。テレビで流れている映像を撮影したようなイメージです」と嶋さん。
映画好きだと、ついテクニカラーの色とか、デジタル撮影の色味なんかの再現だけを期待してしまったりするけれど、それは「映画」の話であって、時代を象徴するような「見た感じ」になるかというと、そうでもないというか、あくまでも映画マニア的な観点でしかない。だから、ユーザーとしては、とにかく撮って試すしかない。その点が、従来のカメラとは全く異なる部分だ。とにかく、撮ってみないとどういう仕上がりになるか分からない。ディスプレイが小さいのは、撮影時にはっきり確認させないためでは? と勘ぐりたくなる。
「デザインのスタイルが決まって、液晶をどこにつけるかとなった時に、ここにディスプレイを置くというのはかなり自然に決まりましたね。そこしかないという感じで。でも、場所的にあまり大きくできない。それでも、エフェクトが変えられて、その度合いも変えられるというところが今回の大きなポイントなので、それが伝わるように心がけています。即時チェックは本体画面で出来て、それ以上大きくして見たかったらスマホでという使い分けのところは、かなり議論しながら進めました」。
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