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5G・6G電波、部屋の隅々に行きわたらせる新技術 NTT、薄型液晶装置で電波方向制御

NTTは、設置するだけで電波の進む方向を制御できる薄型液晶装置「透過型メタサーフェス」を開発した。第5世代(5G)移動通信システム以降で使われる高い周波数の電波は障害物に遮断されやすく電波状況の改善が期待できる。

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産経新聞

 NTTは、設置するだけで電波の進む方向を制御できる薄型液晶装置「透過型メタサーフェス」を開発した。従来の10分の1以下となる3.5μmの世界最薄の液晶層で通過する電波の向きや集まり方を自由に変える。第5世代(5G)移動通信システム以降で使われる高い周波数の電波は障害物に遮断されやすく電波状況の改善が期待できる。

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NTTの本社が入るビル=東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

 開発した装置は窓ガラスなどに設置、通過する電波の方向を狙った方向に変えることができる。

 従来の装置では液晶層に厚みが必要で、応答速度が遅くなってしまうほか、装置の大型化が困難になるなどの課題があった。今回の研究成果で、幅広い周波数帯に対応ができるようになり、大型装置を製造技術が確立している液晶ディスプレーの知見も生かして、社会実装を実現できるという。

 5Gや次世代の6Gで使われる電波は直進性が強く、高速通信が可能となる一方、建物などの障害物で遮断されやすい欠点がある。屋内や建物の影といった死角をなくすため、通信各社は電波を屈折や反射させる技術開発に注力している。

 電波の制御技術によって屋外の電波を効率よく屋内に引き込むことが可能になれば、基地局の設置コストを抑えることができる。屋内に基地局を設置して、建物周辺に電波が届くようにするといった新たな電波環境の整備方法も検討しており、次世代の高速通信の拡張が期待される。(高木克聡)

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