世界が押し寄せてきた? 自動翻訳で大きく変化した「X」にマンガ家が期待すること、そしてちょっと恐れていること:サダタローのゆるっとマンガ劇場(1/7 ページ)
Xの生成AI「Grok」による自動翻訳機能が日本のユーザーにも拡大されました。この機能により、X上のコミュニケーションに大きな変化が起こっています。
去る3月30日、Xの生成AI「Grok」による自動翻訳機能が日本のユーザーにも拡大されました。もとは英語など他の言語で書かれたポストが日本語で、しかも日本人のポストとあまり変わらない形で表示されるようになったのです。この機能により、X上のコミュニケーションに大きな変化が起こっています。
翻訳機能自体は以前からあったのですが、実は同時に内部アルゴリズムを“言語の壁”のない仕様に変更しています。つまり他言語で書かれたポストを、「翻訳」ボタンを押さなくても読めるようになっただけではなく、海外のポストを見つけやすく、そして日本人のポストも見つかりやすくなったのです。
まず、日本のユーザーと海外のユーザーの“異文化交流”が盛んになりました。ある日本人ユーザーの焼肉に関するポストにアメリカ人が反応し、日米のバーベキューに関する話題が盛り上がったことは有名ですが、他にも「海外の猫を見せて」「船の写真が見たい」といった話題で、他国の文化を知ったり、現地の人とのコミュニケーションを楽しむ人も増えています。交流や相互理解が進むのはすごく良いことだと思います。
一方で、個人的に危惧していることもあります。それは、宗教や政治、歴史などセンシティブな話題に関する国際的な交流も行われるようになり、衝突のようなことも実際に起きていること。例えば、あるアメリカ人の日本に対する政治的な発言に、見事なアメリカンジョークでレスをした日本人ユーザーが、米国の人たちにはユーモアがあると称賛を集めた一方で、様々な思想を持つ人たちからアレコレ言われた、ということがありました。
他にも、当初から懸念されていたことですが、“Grokの誤訳”により間違った伝わり方をして、海外ユーザーから叩かれている人も実際にいました。Xでの国際交流にはまだまだ留意しなければいけないことがありそうだな、と感じています(詳細はマンガで!)。
ボクはネット上のコミュニティというと、匿名掲示板が流行していた時代を思い出します。そこは同じ趣味の人などが集まった比較的狭いコミュニティでした。それに比べると今のSNSはすごくオープンで、さらにXにおいては世界の人たちと簡単にコミュニケーションが取れるようになった訳ですから、スケールの違いに驚かされます。狭いコミュニティにいた時と同じノリで話をしたら失敗しそうな気もします。
それに現在のSNSには、様々な目的を持って、甘い誘いや攻撃的な言動を繰り返す人だっています。今のXでは、海外のそういったポストも読みやすい形で流れてくる可能性があります。
ネットがない時代はテレビや雑誌の情報でしか海外のことを知れず、あこがれのような気持ちを抱いていたボクですが、最近のXは様々な現実を見せてくれました。だからボクは、できれば住んでいる国はともかく共通の趣味を持つユーザーを見つけて、穏やかなポストでタイムラインを埋めたいなぁ……と思う今日この頃です。
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