有人月周回の宇宙船「オリオン」日本からも追跡 スカパーJSAT、将来の月通信への参入にらむ
国際有人月探査プロジェクト「アルテミス計画」の一環で54年ぶりに有人月周回を行った宇宙船「オリオン」は、日本からも追跡されている。衛星通信大手のスカパーJSATは、地球と月を結ぶ将来の「月通信」への参入をにらみ、オリオンからの電波を受信している。日本時間4月8日朝には、同社として初めて、地球から約37万km離れた月周辺からの電波を受信することに成功した。
国際有人月探査プロジェクト「アルテミス計画」の一環で54年ぶりに有人月周回を行った宇宙船「オリオン」は、日本からも追跡されている。衛星通信大手のスカパーJSATは、地球と月を結ぶ将来の「月通信」への参入をにらみ、オリオンからの電波を受信している。日本時間4月8日朝には、同社として初めて、地球から約37万km離れた月周辺からの電波を受信することに成功した。
同社によると、今回の取り組みは、米航空宇宙局(NASA)の公募を通じて実現した。世界14カ国の企業や大学、団体などが選ばれ、日本からは福井工業大とともに参加。アジアの民間企業では唯一となる。
電波を受信する同社のアンテナは北海道および茨城、沖縄両県の計3カ所。普段は高度約3万6000kmの静止軌道といった地球近傍を周回する人工衛星との通信に用いられ、10倍以上も離れた月に向けた運用は重要な知見となる。
オリオンから送られた電波の周波数は、地上とオリオンの相対速度に応じて変化するため、本来の周波数と比較することでオリオンの速度や位置が推定できる。関連データはオリオンが地球帰還後、NASAに提供する。
同社関係者は「このような形でのNASAとのコラボは初めて。うまくデータを提供してNASAの支援に役立つことを示し、有償契約にもつないでいければ」と話す。
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