持った瞬間「新しい」 新素材のシャープペンシルがわずかな“ひんやり感”を保つ秘密、三井化学とトンボ鉛筆に聞いた:分かりにくいけれど面白いモノたち(2/5 ページ)
トンボ鉛筆が3月に発売したシャープペンシル「FUMI」は、個人的には今年のナンバーワン文房具と言っても構わないと思っているほど新しい。持った瞬間に「新しい」と感じるほど、その持ち心地が心地いいのだ。
金属軸は、ボールペン、万年筆など筆記具を問わずあまり好きではない。元々、重い筆記具が好きではないというのが大きいが、夏も冬もちょっと刺激が強い温度感も苦手なのだ。ただ、高級ボールペンの軸は、金属軸が定番で、それも分からないではない。重さを好む人が多いのも知っているし、手にした時に高級感を感じるのは私も同じだ。
それこそ、ゼブラの高級ボールペン「HAMON」のように、切削技術を見せることもできるし、コクヨの「WP Limited Edition 2025 金属軸/モスマーブル」のアルマイト加工のように表面処理による美しい光の反射を見せることもできる。何より壊れにくいのがいいし、安心感がある。人気があるのも分かるのだ、個人的に重いペンがあまり好きではないというのは、単なる好みの問題でしかない。
ただ、エボナイト軸にせよ、加工を施した金属軸にせよ、ちゃんと作ると高い。どちらも削り出しや磨きの工程が必要で、手間もかかる。量産にも向かないので、誰もが気軽に手に取れる筆記具を作るのには向かないのだ。
かといって、一般的な樹脂だと、触感に個性を持たせるのが難しいので、デザインや色だけの勝負となる。ラミー・サファリのような樹脂軸の傑作もあるけれど、それなりの価格になってしまう。それこそ、金属軸のペンが買えるくらいに。
軸の素材の傑作だと個人的に思っていたのが、ぺんてるのシャープペンシル「orenznero」だ。樹脂と金属を混ぜ合わせた特殊材質なのだけど、見事に金属軸の高級感と樹脂軸の軽さ、加工のしやすさを融合させることに成功していたと思う。重過ぎず、樹脂軸の肌触りなのに、ちょっとひんやりする感じも良かった。ただ、デザインによって向き不向きはあるとも思った。orenzneroというプロダクトだったからこそ、あの素材がハマったような気がする。
そして、NAGORIである。その開発経緯を、三井化学新製品開発Gのスタッフの方に伺った。
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