実際に試してみて、正直なところ「まあ、こんなもんなのかな」と言う感じではある。米国ワコムのサイトで公開されている情報によると、筆圧感知レベルは256段階。普段「intuos 2」を使っているようなプロフェッシュナルユーザーからすれば「まだまだユルい」と言ったところか。
ただ、そのユルさを補って有り余るほどの「描く楽しさ」をもたらしてくれるのも事実。実際に描き始めると「筆圧レベル」なんてどーだっていいじゃん、描くの楽しいっす! 状態になってしまう。たぶんこれはアナログの画材を経験しているヒトほどハマる可能性は大きいだろう。
そしてPhotoshopでもブラシのカスタマイズが、かなり細かくセットできるので、かすれたブラシから毛筆風までいろいろ試せる。あとは最初にも書いたように、使いながらドライバのセッティングを調整してゆき、自分の好みの筆圧調整ポイントを見つけてあげればいいのである。いわゆる「手に馴染ませる」というやつだ。
Webグラフィックで活用する場合、筆圧感知によって得られる表現をそのままダイレクトにhtmlレイアウトへ即座に持って来れるのは、タブレットPCならでは。また、タブレットPCのダイレクトな操作感と自由度の高いポジションニングは、大きなメリットと考えられる。
何にせよ、タブレットPC用に筆圧感知のできるドライバが登場したということが、プロフェッシュナルユーザーにとっては朗報だと思う。このドライバの登場で、タブレットPCが事務的業務だけではなく、クリエイティブなツールとしてプロの使用に応えることができるということを、アピールし始めたのだから。
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