Photoshop CSで試す、タブレットPCの筆圧感知レビュー(2/2 ページ)

» 2004年04月23日 00時00分 公開
[まつばらあつし,ITmedia]
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 実際に試してみて、正直なところ「まあ、こんなもんなのかな」と言う感じではある。米国ワコムのサイトで公開されている情報によると、筆圧感知レベルは256段階。普段「intuos 2」を使っているようなプロフェッシュナルユーザーからすれば「まだまだユルい」と言ったところか。

 ただ、そのユルさを補って有り余るほどの「描く楽しさ」をもたらしてくれるのも事実。実際に描き始めると「筆圧レベル」なんてどーだっていいじゃん、描くの楽しいっす! 状態になってしまう。たぶんこれはアナログの画材を経験しているヒトほどハマる可能性は大きいだろう。

 そしてPhotoshopでもブラシのカスタマイズが、かなり細かくセットできるので、かすれたブラシから毛筆風までいろいろ試せる。あとは最初にも書いたように、使いながらドライバのセッティングを調整してゆき、自分の好みの筆圧調整ポイントを見つけてあげればいいのである。いわゆる「手に馴染ませる」というやつだ。

筆圧感知をしない場合とした場合の違い。同じブラシで描いても、チカラのいれ具合でこれだけ表現が変わる。薄い青の方は筆圧固定、濃いグリーンの方が筆圧感知である。また下の魚は、全て筆圧感知で描いたもの
細かなカスタマイズが可能なPhotoshopCS のブラシツールと、ブラシツールを使った作例をひとつ。筆圧感知レベルが少々ユルいので、筆のタッチは思ったより出てこないが、それ以上に描く楽しさが味わえるのがイイ

クリエイティブツールとしてプロへアピール

 Webグラフィックで活用する場合、筆圧感知によって得られる表現をそのままダイレクトにhtmlレイアウトへ即座に持って来れるのは、タブレットPCならでは。また、タブレットPCのダイレクトな操作感と自由度の高いポジションニングは、大きなメリットと考えられる。

 何にせよ、タブレットPC用に筆圧感知のできるドライバが登場したということが、プロフェッシュナルユーザーにとっては朗報だと思う。このドライバの登場で、タブレットPCが事務的業務だけではなく、クリエイティブなツールとしてプロの使用に応えることができるということを、アピールし始めたのだから。

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