TabletPCが紡ぐ親子の愛情物語TabletPCハンズオン(2)──for Family(2/2 ページ)

» 2005年03月02日 09時30分 公開
[まつばらあつし,ITmedia]
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 「あと、子どもといっしょにお絵描きソフトで遊んでいるとき、何か説明しようとして画面を指で触ったりしちゃうじゃないですか、ぐにゅって。本当は良くないんでしょ? 液晶の画面を押したり触ったりするのって。でもTabletPCなら、こうして気兼ねなく触れるから、安心……」

 「ちょっとー、また邪魔するー」

プリインストールされている「おえかきくらぶキッズ」は、シンプルながらも表現力のあるグラフィツクソフト。さまざまなツールや背景などのパーツが豊富で、描き方も分かりやすく、動作も軽快なのがグッド

 子どもにとってのお絵描きは、情操教育といった面だけでなく、脳や神経系の成長・発達に不可欠な要素だと言われている。マウスによる製図的なお絵描きよりも、ペンを使って好き勝手に描けるTabletPCの直感的なお絵描きの方が、子どものイマジネーションをより刺激することは間違いないだろう。そして何より、いろんな話をしたり物語を語り聞かせながら一緒に絵を描いて遊ぶことで、親と子のコミュニケーションも、よりいっそう深まるはずだ。

 他にもTabletPCならではと言うのが、プリインストールされている「書いて覚える!小学国語漢字ドリル辞典」。このソフトは単に辞典としてだけでなく、画面に表示されたお手本をなぞって漢字を書くことで、漢字を覚えることができる。書き順もデモンストレーション表示されるので、変な書き癖が付くこともない。小さいときからPCに頼っていると「漢字は読めるけれど書けない」状態になるとよく言われるが、そんな心配もなくなるかもしれない。

「書いて覚える!小学国語漢字ドリル辞典」には、辞典としての機能だけでなく、学習ゲームなどで楽しみながら漢字を学習できる。「書き取りパッド」では、お手本をペンでなぞったり、空白のマス目に書き込んだりしながら、漢字を覚えることが可能だ。書き順や字そのものを間違えると、ブザーが鳴って怒られる(笑)

自筆の絵や文字を入れたメールが新鮮

 使っていくうちに結構楽しそうになってきたノリコさん。ここでハヤカワさんは、これまでノリコさんが試してきたWebブラウジングやDVDの視聴、あるいは子供用ソフトでの“お楽しみ”以外の実用的な面からも、TabletPCをアピールする作戦に出た。

 dynabook R10にはお馴染みのビジネスソフトパッケージ「Office Personal 2003」が付属しているが、その中で電子メールのやりとりやスケジュール管理などを受け持っているのが「Outlook 2003」。このOutlook 2003、メールに関しては、実はTabletPCならではの使い方があるのだ。

 Outlook 2003は、メールの作成/編集にワープロソフトの「Word」を使用するように初期設定されている。ということは、前回Wordで行ったのと同様に、画面から直接スタイラスペンで文字や絵を書き込めるということだ。

Outlook 2003は、メールの作成/編集に「Word 2003」を使用するようにセットされている
メールのメッセージ中に絵や文字を直接書き込む場合には、「ツール」−「ユーザー設定」の「ツールバー」タブで「インク描画と書き込み」にチェックを入れておく

 というわけで、絵や文字を書き込んだメールのメッセージを作成していただいた。作成とは言うものの、使うペンの種類や色、太さを選び、メッセージ欄に直書きすればいいだけなので簡単だ。

Outlookのメッセージ作成ウィンドウの上部に「インク描画と書き込み」ツールバーが表示されるので、インクの種類や色、太さを選択する

 「あ、おもしろーい! ってゆうか、新鮮! 普通のメールだと何だか堅苦しい文面になっちゃうけど、自筆の絵や文字を入れればずいぶんくだけた雰囲気になるし、これならウチのおじいちゃんみたいにキーボードが苦手な人でも大丈夫よね」

でき上がったメールのメッセージ。もちろん、キーボートから入力した文字との混在も可能だ。ファイルサイズはテキストだけの場合よりもやや大きくなるが、自筆の絵や文字が入っていることを考えると、殊の外小さい(図のメッセージの場合は約21Kバイト)

 しばらく使ってみて、ノリコさんはTabletPCがけっこう気に入った様子。使い方のアイデアも、どんどんと湧いてきているようだ。

 TabletPCは、使う場所や姿勢を自由にしてくれるだけでなく、これまでのPCにあったいろいろな“ルール”や“しがらみ”からも、使う人を自由にしてくれるツールなのかもしれない。

※人物写真はイメージです。記事中の登場人物とは関係ありません。



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