レビュー

17インチワイド、1920×1200ドット表示のワークステーション──日本HP「HP Compaq nw9440 mobile workstation」(3/3 ページ)

ワイドな大画面で1920×1200ドットを表示する、と聞くと「それはハイエンドAVノートPCですね」となりそうだが、HPのワークステーションはそんな強烈な表示能力を持っているのだ。

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バイオメトリックスはないがそれでも強力なセキュリティ機能

 企業で使うワークステーションではセキュリティ機能が重要な要素となる。企業向け個人向けに関わらず、指紋認証などのバイオメトリックスがノートPCではこのところ多くなっているが、意外にもnw9440は指紋センサーを実装していない(ただしオプションで提供される)。セキュリティは先ほど述べた「HP Protect Tools Security Manager」で設定できるセキュリティ専用チップを利用した機能で守られる。具体的なセキュリティの方法としては、パスワードに加えてインタフェースポートの無効、メディアデバイスからの起動禁止、ICを組み込んだスマートカードの挿入、セキュリティチップによるデータの暗号化、といった手段を利用することになる。

nw9440のセキュリティ設定はHP ProtectTools Security Managerの「BIOSコンフィグレーション」→「セキュリティ」メニューで行う
HP ProtectTools Security Managerにはシステム設定を行う「システムコンフィグレーション」というメニューも組み込まれている。従来BIOSで行うデバイス制御の設定をWindowsから行えるのが特徴だ

 nw9440はCPUにIntel Core Duo T2600(動作クロック2.16GHz)、チップセットにIntel 945PMを搭載する。メインメモリは標準でPC2-5300 DDR2-SDRAMを2Gバイト実装しているのでCADやグラフィック製作、物理シミュレーションなどの現場で要求される大容量データの処理にも十分対応できる(ただし、導入されているOSは32ビットのWindows XP Profesional SP2である)。価格はHP Directplusで49万1400円とその構成に相応しい飛びぬけたものになる。

 これがnw9440の導入を(いくら法人向けとはいえ)ためらわせる1つの要因となりそうであるが、同じHP Directplus専用モデルとして用意されたIntel Core Duo T2300(動作クロック1.66GHz)、最大解像度1680×1050ドット表示の17インチワイド液晶ディスプレイ搭載モデルならば価格はほぼ半分の26万400円まで下がる。メインメモリが2Gバイトから1Gバイトへ、HDD容量100Gバイトから80Gバイトへとほかにもスペックが下がる項目もあるが、コストパフォーマンスとしては非常に優れているといえる。

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 もちろん、生産現場においては先ほど述べた「時は金なり」であって絶対的な処理能力が求められる場合も多い(購入コストは生産効率の向上でペイできる)。そういう需要にnw9440は十分応えることができるモバイルワークステーションと見ることができるだろう。

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