アレがDVIになっただけ、ではない?――「REX-USBDVI」を試す(3/3 ページ)
「USB-RGB」の後を追うように登場したDVI出力対応のUSBディスプレイアダプタ「REX-USBDVI」。その違いはどこにあるのか、検証してみた。
ベンチマーク結果
ベンチマークテストはCrystalMark 2004R2 0.9.122.317を用いてWindows XP(SP2)をインストールしたMacBook ProとIBM ThinkCentre UltraSmall S50上で行った。原稿執筆時点でのCrystalMark 2004R2の最新版は0.9.123.338だが、USB-RGBをテストした時に用いたバージョンにそろえている。なお、USB-RGBでのテストではマルチディスプレイを「無効」にしたときのスコアを100%とした相対値を用いたが、REX-USBDVIには同様のモードが存在しないため、アダプタそのものを取り外したときのスコアを100%とした。
REX-USBDVIとUSB-RGBを比較した結果、デュアルコアのCore 2 Duo T7600(2.33GHz)を搭載したマシンでは、USB接続で出力したディスプレイがプライマリモニターに設定されている場合はほぼ互角。USB側がセカンダリの場合、もしくはミラーモードになると、REX-USBDVIが高速になる。
一方、シングルコアのCeleron D搭載機では、ミラーモードとUSBモニター側をプライマリにした拡張モードではほぼ互角、USBモニタ側をセカンダリにすると若干REX-USBDVIが速い結果となった。ただし、体感上は差がない程度だろう。
購入の判断基準は、DVIと解像度
一通り試用してみて感じたのは、REX-USBDVIが据え置き利用を想定したもの、つまりケーブルを頻繁に抜き差しして使うのではなく、一度接続したらそのままという利用方法を前提にしているのだろう、ということだ。
頑丈な筐体や無理に小さくしようとしていないデザインは、携帯性よりも性能を重視した結果と見えるし、システムトレイアイコンからダイレクトに動作モード/解像度が変更できない点は、持ち歩いて別の環境で使うシーンを想定していないため、それほど頻繁に変更しない項目だと見なしているせいかもしれない。
また、REX-USBDVIでは6台までの同時接続(USB-RGBは2台)をサポートしており、3台以上のマルチディスプレイ環境を考えている場合にも有力な選択肢になるが、この場合はPCの性能に対する要求が高いことを考慮する必要がある。
もっとも、これらの違いが即、購入の判断基準にはならないだろう。4000円ほどの価格差は、やはりDVIの対応と、WSXGA+(1680×1050ドット)/UXGA(1600×1200ドット)の高解像度をサポートするかどうかの2点に集約される。ただし、“大は小を兼ねる”の発想でREX-USBDVIを選択しても、アナログRGB接続のディスプレイしか持っていなければ(もしくは近い将来に購入する予定がなければ)、出力解像度はUSB-RGBよりも低くなってしまうので、メリットがないどころかデメリットにさえなる。逆に、高解像度出力に対応したDVI接続のディスプレイを所有していて、かつ回転機能やモバイルでの利用を割り切れるのなら、REX-USBDVIで間違いはなさそうだ。
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