Core 2 Quad+Blu-ray Disc搭載のセパレート型PC――VALUESTAR L スタンダードタイプ:2007年PC秋冬モデル
NECのセパレート型デスクトップPC「VALUESTAR L スタンダードタイプ」が、クアッドコアCPUやBlu-ray Discドライブを搭載し性能を大幅に強化した。
クアッドコアCPUのCore 2 Quad Q6600を新たに搭載
ホワイトとシルバーのボディが印象的な「VALUESTAR L スタンダードタイプ」がモデルチェンジを行い、外観はそのままに内部スペックを一新した。ラインアップは、夏モデルと同様に全2モデルだ。
最大の特徴は、2モデルともCPUにクアッドコアのCore 2 Quad Q6600(2.4GHz/FSB 1066MHz/L2キャッシュ4Mバイト×2)を搭載したことだ。夏モデルで採用していたCore 2 Duo E4300(1.8GHz/FSB 800MHz/L2キャッシュ2Mバイト)やPentium 4 531(3.0GHz/FSB 800MHz/L2キャッシュ1Mバイト)といったデュアルコア/シングルコアCPUに比べ、パフォーマンスは向上している。クアッドコアに対応したソフトウェアは増えつつあり、動画のエンコードやゲームタイトルで威力を発揮してくれるだろう。
CPUだけでなく、チップセットもIntel G965 ExpressからFSB 1333MHzに対応し、DirectX 9対応のグラフィックスコアを内蔵したIntel G33 Expressになった。サウスブリッジはViiV対応のICH9DHだ。細かいところでは、拡張スロットが夏モデルのPCI Express x16×1とPCI×2からPCI Express x16/PCI Express x1/PCIが各1基ずつに変更されたほか、上位モデルの「VL770/KG」のメインメモリが1Gバイトのモジュール1枚で提供され、出荷時のメモリスロットに空きができた(下位モデルの「VL570/KG」は512Mバイトのモジュール2枚で構成)。
また、VL770/KGにはBlu-ray Discドライブに加え、NVIDIA GeForce 8400 GS(ローカルグラフィックスメモリは256Mバイト)のグラフィックスチップを実装しているのもポイントだ。一方で、夏モデルの上位機「VL770/JG」が備えていた地上デジタル用のTVチューナーは今回省かれている。加えて、付属の20インチワイド液晶ディスプレイはTVチューナーを持たない「F20W31」に統一された。なお、直販のNEC Directでは、4Gバイトのメモリや最大750GバイトのHDDを選べる「VALUESTAR G タイプL スタンダード」が用意されている。
搭載OSはWindows Vista Home Premiumで、オフィススイートのOffice Personal 2007もプリインストール済みだ。実売価格はVL770/KGが32万円前後、VL570/KGが25万円前後と、夏モデル登場時よりそれぞれ3万円/1万5000円前後増加した。発売時期は両モデルとも9月下旬の予定だ。
VALUESTAR L スタンダードタイプの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VALUESTAR L | VL770/KG | セパレート型 | マイナーチェンジ | Core 2 Quad Q6600(2.4GHz) | 1024MB | 500GB | Home Premium | 32万円前後 |
VL570/KG | セパレート型 | マイナーチェンジ | Core 2 Quad Q6600(2.4GHz) | 1024MB | 500GB | Home Premium | 25万円前後 | |
VALUESTAR L スタンダードタイプの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
VALUESTAR L | VL770/KG | 20インチワイド | 1680×1050 | Intel G33 | Blu-ray | GeForce 8400 GS | - | 約11キロ |
VL570/KG | 20インチワイド | 1680×1050 | Intel G33 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | - | 約10キロ |
関連記事
2007年PC秋冬モデル特集:Vistaで迎える実りの秋
国内PCベンダーが2007年秋冬モデルを発表した。世代を重ねるVista搭載PCの実り具合はどうだろうか? 新モデルの情報をまとめた。順当なスペックアップを果たしたセパレート型PC――VALUESTAR L
PC本体と液晶ディスプレイが分離したセパレート型のVALUESTAR Lシリーズは、ラインアップを全3モデルに絞りつつ、仕様の強化が行われた。全モデルでHome Premium化を果たし、水冷PCや新デザインのモデルを多数投入――NEC「LaVie/VALUESTAR」
NECのPC秋冬モデルは、予告されていた水冷デスクトップPCに加え、新デザインを採用したLaVie C/Lシリーズが目玉だ。最新の水冷ユニットを身にまとって静音性をアップ――NEC「VALUESTAR W」
NECと日立製作所が共同で開発した“第4世代”水冷ユニット搭載PCが「VALUESTAR W」シリーズだ。早速その中身に迫ってみよう。液晶一体型PCでついに復活を果たした水冷モデル――VALUESTAR W
NECの水冷PCが秋冬モデルで復活する。液晶一体型として登場した水冷PCは、静音性を重視した全4モデルでラインアップが構成される。17インチワイド液晶搭載モデルを新規投入――VALUESTAR N
夏モデルで新スタイルPCとして現れた「VALUESTAR N」シリーズに、17インチワイド液晶ディスプレイを内蔵した新モデルが追加された。容積7.9リットルのセパレート型PCがデュアルコアCPUに対応――VALUESTAR L スリムタイプ
横幅が約66ミリの薄型デスクトップPC「VALUESTAR L スリムタイプ」がデュアルコアCPUに対応し、付属の液晶ディスプレイも小型タイプに変更された。地デジ/地アナTVチューナーを内蔵しデザインを一新した最上位ノートPC――LaVie C
NECのフラッグシップノートPC「LaVie C」シリーズがデザインを一新し、新たに地上デジタル/地上アナログの両TVチューナーを内蔵した。HDMI端子を備えた新デザインの主力ノートPC――LaVie L アドバンストタイプ
LaVie Lシリーズの上位モデル「LaVie L アドバンストタイプ」がラインアップとデザインを一新し、全モデルでHDMI端子を標準で装備した。ついにHome Premiumを搭載したエントリーノートPC――LaVie L スタンダードタイプ(LL370)
NECの主力ノートPC「LaVie L」シリーズのエントリー機「LL370」がモデルチェンジした。機能強化にともなってOSをVista Home Premiumにしたのが特徴だ。デザイン一新、ワンセグ搭載の売れ筋ノートPC――NEC「LaVie L LL590/KG」
NECのPC秋冬モデル第1弾として登場したのは、主力ノートPCの「LaVie L スタンダードタイプ」だ。従来「LaVie L ベーシックタイプ」と呼ばれていたモデルの後継機となる。新デザインとカラバリ採用の主力ノートPC――LaVie L スタンダードタイプ
東芝に続き、NECが秋モデル第1弾として投入するのは、AMD製CPUを搭載した主力ノートPC「LaVie L スタンダードタイプ」だ。NECが考えるPCの近未来――“カラバリ”から“ガラバリ”へ
ハローキティモデルをはじめ、レーザー刻印に3Dデザインの塗装と、PCの新たな付加価値に挑戦的なNEC。これらの開発を手がけた神尾氏に話を聞いた。ハローキティモデルの生誕現場に行って、見た!
NEC Directで販売中のノートPC「ハローキティモデル」。その生誕の地を取材できると聞き、とるものもとりあえず山形新幹線に飛び乗った。さらなるHome Premium化の推進と新スタイルPCの投入――NEC LaVie/VALUESTAR
NECがVALUESTAR/LaVieシリーズの全ラインアップを一新した。新コンセプトのVALUESTAR Nが登場するも、多くはマイナーバージョンアップにとどまる。ノートPCでもデスクトップPCでもない“何か”――NEC「VALUESTAR N」
NECの夏モデルで登場した「VALUESTAR N」シリーズは、ノートPCとデスクトップPCの“いいとこ取り”を狙ったニューフェイスだ。NEC版“ボードPC”の実力をいち早くチェックしよう。NとEとCを忘れずに――NECデザインの取り組み
語られるようでいて実は語られていない、PC・周辺機器のデザインにフォーカスした本連載。PCメーカー編の第2回はNECの「VALUESTAR Sシリーズ」だ。「これでいい」より、「これがいい」――NECデザインの意気込み
語られるようでいて実は語られていない、PC・周辺機器のデザインにフォーカスした本連載。PCメーカー編の第3回はNECの「LaVie C/Lシリーズ」だ。W地デジでAV機能を大幅強化――東芝「Qosmio/dynabook」シリーズ
全5シリーズ14モデルをラインアップした東芝の2007年秋冬モデルは、ノートPC初のW地デジや、HD DVDドライブ搭載機の拡充が見どころだ。「華やかな」ノートPCも登場したVAIO 秋モデル
ソニーは9月3日、2007年秋モデルのVAIO新製品を発表した。多くは構成を強化したマイナーバージョンアップだが、VAIO type Cが新デザインの筐体を採用し、“Santa Rosa”導入モデルも拡張された。LOOX UがVista+ワンセグ+2色カラバリで店頭に登場――富士通FMVシリーズ
富士通は9月3日、FMV-DESKPOWER、FMV-BIBLO、FMV-TEOの2007年秋冬モデルを発売した。LOOX UのVistaモデルやFMV-TEOのBlu-ray Discモデルが目玉だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.