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“自作の新時代”を告げるパーツが並んだ6月のアキバ5分で分かった気になる、6月のアキバ事情(3/4 ページ)

Intel P45 ExpressにGeForce GTX 280、RADEON HD 4850、そして、Atom。6月は毎週のように新世代チップを採用したPCパーツが店頭の主役を争った。

正真正銘のハイエンドGPU「GeForce GTX 280」がスタートダッシュに成功

オーバークロック仕様のMSI「N280GTX-T2D1G-OC」。価格は8万3000円前後

 6月後半からの主役はグラフィックスカードだった。まずは6月18日に販売解禁となった「GeForce GTX 280」搭載カード。各ベンダーからはリファレンスクーラー搭載タイプがリリースされたが、MSIやInnoVISIONは、初回からオーバークロックモデルを投入している。価格は7万5000円前後から9万円弱で、6月末現在も在庫は少数。ただし、モデルを限定しなければ、入手は容易な状況だ。

 GeForce GTX 280は、6月17日にNVIDIAから発表されたばかりの新型ハイエンドGPUで、旧世代のGeForce 9800 GTXから大幅にスペックアップしている。試用したT-ZONE.PC DIY SHOPの店員さんは「とりあえず消費電力と発熱の問題を抱えていますが、それでも欲しくなるほど高性能です。標準構成のカードでも3D Markで9000は下らないですね」と語る。

 そのハイスペックな仕様を待っていたユーザーは多く、8万円前後の高価な製品ながら、6月末までヒットが続いている。ツートップ秋葉原本店は「1チップでの最強カードは1年半前に登場したGeForce 8800 GTX以来。ハイエンドゲーマーで9800シリーズをスキップした人は多いので、好調な売れ行きには納得しています」と話していた。

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 GeForce 9800 GTXと後述するRADEON HD 4850のヒットであおりをうけたGeForce 9800シリーズは、各ショップで特価販売が始まっている。某ショップは「店舗レベルで赤を切ってでも早く放出したい。NVIDIAとAMDともにGPUの発表から発売までほとんど時間がなかったので、在庫調整ができなかったのが正直なところ。勘弁してほしいですよ」と漏らしていた。

リードテック「WinFast GTX 280」。8万5000円から9万円弱で売られている(写真=左)。InnoVISIONのオーバークロックモデル「Inno3D I-GTX280-I6MTCDSX」。8万3000円前後で出回っている(写真=中央)。6月末にT-ZONE.PC DIY SHOPで見かけたGeForce 9800 GTXカードの特価品。FORSAの「GeForce 9800GTX」が2万4980円となっていた(写真=右)

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