「2010 インテル® Core™ プロセッサー」がもたらす、モバイルノートPCの劇的な進化:2010年、真の「モバイルPC元年」到来(4/4 ページ)
高速、長時間動作、モバイル通信環境……モバイルノートPC環境は、新世代の「2010インテルCoreプロセッサー」で大きく進化を遂げた。今までとは何が違うか、何がすごいのか、インテルの技術とモバイルノートPCの“今”を「10のポイント」に分けて解説する。
【9】「EIST」──かしこい省電力機能で、さらなる長時間のバッテリー動作が可能に
インテル ターボ・ブースト・テクノロジーとの併用で威力を発揮するのが、「拡張版インテル SpeedStep® テクノロジー」(EIST:Enhanced Intel SpeedStep® Technology)だ。これまでのCPUでもおなじみの省電力機能で、CPUがアイドル状態の時や低負荷状態の時に動作クロックを下げ、そして駆動電圧も下げることで電力を節約するものである。CPUの消費電力は駆動電圧の2乗に比例するので、駆動電圧を下げると、グッと効果的に消費電力を節約できることにつながる。
2010年現在の最新インテル製CPU搭載PCは、普段は1GHz以下の低クロックかつ低電圧で省電力動作し、CPUの負荷状況に応じて積極的に動作クロックを調整、さらにCPUの温度などにも余裕があればインテル ターボ・ブースト・テクノロジーで定格クロックを超える高クロックで処理。負荷が低くなったらクロックと電圧を下げて電力を節約する──というように、効率よく電力処理を行っている。列車の発車時間に余裕で間に合うなら、駅までダッシュなどしない──のと一緒だ。
あわせて、Windows 7はパフォーマンスを損なわない範囲で「CPUのアイドル時間をできるだけ長くとる工夫」がなされている。最新OSとの組み合わせで、拡張版インテル SpeedStep テクノロジーによる節約効果もより有効に機能することだろう。
【10】「2チップに最適化」──実は、“いまどき”のモバイルノートPCの実現に必要な要素
2010 インテル Core プロセッサー・ファミリーは、チップセットを含めた基本システムのスタイルも大きく変わった。
旧世代のCore 2システムは。CPUと2つのチップセットの合計3チップで基本システムを構成していたが、2010 インテル Core プロセッサー・ファミリーはCPUと1つのチップセットで「計2チップ」で基本システムを構成するようになったのだ。
なぜ少なくなったのか。2010 インテル Core プロセッサーは、メモリコントローラやグラフィックスコア(クアッドコアモデル除く)に加えて、外部グラフィックスインタフェース(PCI Expressコントローラ)まで、旧世代のCore 2システムではチップセットが受け持っていた多くの機能をCPUに統合したことで、チップセットを2つに分ける必要がなくなったためだ。主要構成部品が1つ減ったことで、基板上に占めるチップ面積も約30%も減った。この点は、メーカーが小型・薄型のモバイルノートPCを設計する上で大きなメリットになる。
2010 インテル Core プロセッサーに対応するチップセットは、企業向けの管理機能をサポートしたインテル® QM57/QS57 Express、コンシューマー向けのインテル® HM57/HM55 Expressにインテル® P55 Expressを加えた5種類が存在する。このうち、インテル PM55 Expressを除く4種類は、インテル HD グラフィックスに対応したディスプレイ出力機能を持ち、DisplayPort出力、HDMI出力などを備えた、“いまどき”のモバイルノートPCも容易に設計できる。もちろんSerial ATAのAHCIモードもサポートするため、HDDやSSDの性能もフルに引き出せる(一方のディスプレイ出力機能を持たないインテル PM55 Expressは、別途外部GPUのみを使うシステム向けとなる)。
前述【3】のポイントと同じく、2010年のモバイルノートPCはデザイン性に優れるモデルも格段に増えている。高速と長時間のバッテリー動作を両立しつつ、多機能で小型・薄型・軽量、そしてクール──。最新の省電力技術を導入し、最新の製造技術で製造される2010 インテル Core プロセッサー・ファミリーがもたらした大きな効果の1つだろう。
2010インテルCoreプロセッサー対応チップセットの主な仕様 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
チップセット | ディスプレイ出力 | USB 2.0 | Serial ATA(3Gbps) | AHCI | RAIDサポート | PCI Express | インテル® vPro™ 対応 | TDP |
QM57/QS57 | ○ | 14ポート | 6ポート | ○ | ○ | 8レーン | ○ | 3.5ワット |
HM57 | ○ | 14ポート | 6ポート | ○ | ○ | 8レーン | ─ | 3.5ワット |
HM55 | ○ | 12ポート | 6ポート | ○ | ─ | 6レーン | ─ | 3.5ワット |
PM55 | ─ | 14ポート | 6ポート | ○ | ○ | 8レーン | ─ | 3.5ワット |
このように2010年のモバイルノートPCは、「2010 インテル Core プロセッサー・ファミリー」の最新技術とともに、それをより有効活用できる「Windows 7」、いつでも・どこでも高速なモバイルインターネット環境を実現する「モバイルWiMAX」が高度に融合し、高速・快適・長時間動作・小型・薄型・軽量のポイントをすべて押さえていることが分かる。
これが、2010年こそが「真のモバイルPC元年が到来」と述べる理由である。
「2010 インテル Core プロセッサー」がもたらす、モバイルノートPCの劇的な進化 「10のポイント」
- →【1】「インテル ターボ・ブースト・テクノロジー」──必要な時に“クロックアップ”
- →【2】「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」──動画エンコードなどの“重い”作業もさらに高速に
- →【3】「より省電力・長時間動作」──低電圧版・超低電圧版も用意するCPUラインアップ
- →【4】「無線LANもモバイルWiMAXも、1モジュールで」──インテル Centrino ワイヤレス 802.11n製品で進化した通信環境
- →【5】「SSD」──モバイルPCと相性抜群の新世代ストレージも用意
- →【6】「インテル HD グラフィックス」──動画再生支援機能で、モバイルノートPCもHD時代が当たり前に
- →【7】「メモリアクセス性能=2倍以上」──メモリコントローラをCPUに内蔵した新世代のアーキテクチャ
- →【8】「32ナノメートル」──最新の製造プロセスルール
- →【9】「EIST」──かしこい省電力機能で、さらなる長時間のバッテリー動作が可能に
- →【10】「2チップに最適化」──実は、“いまどき”のモバイルノートPCの実現に必要な要素
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提供:インテル株式会社、マイクロソフト株式会社、UQコミュニケーションズ株式会社(50音順)
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2010年9月30日
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