6画面“5760×2160”ディスプレイで圧倒的戦力を手に入れる:ゲームが、仕事が、トレードがはかどる!(5/6 ページ)
PCディスプレイの標準仕様がフルHDとなった今、より上質の作業環境を望むなら、次に狙うべきは「4K2K」なのか? 否。設置スペースさえ許せば、もっといい方法がある。そう、“超”高解像度を手軽に実現できるマルチディスプレイというさえたやり方が――。
ステップ3――6画面マルチディスプレイ環境を設定しよう
ディスプレイ6台の設置と配線が完了したら、いよいよPCの起動だ。PCを起動すると、視界いっぱいに広がる大画面・高解像度の表示に、これまでのPC体験とは違った感動を覚えるに違いない。
しかし、すぐ違和感に気付くだろう。単に起動しただけでは、3台ずつ2段に置いたディスプレイの位置関係と、Windowsにおけるディスプレイの位置関係が一致しないのだ。例えば、マウスポインターやウィンドウを画面の端まで移動すると、隣の画面に移動するのではなく、実際には隣接していない画面の端から現れるなど、このままではまともに操作ができない。6画面環境を正しく使うためには、Windows上での設定も必要だ。
今回はトレードやゲーム用途も想定しているため、ソフトウェアの対応状況が整っており、安定性の高いOSということで、64ビット版のWindows 7を例に各種設定を行う。
(1)Windows上での表示確認とディスプレイ設定を行う
デスクトップを右クリックして「画面の解像度」を選択すると、「ディスプレイ表示の変更」メニューが起動し、ディスプレイの接続状況を確認できる。さっきはディスプレイが3台ずつ2段の構成ではなく、横1列に接続されている設定のため、マウスポインターやウィンドウの画面間移動がおかしかったというわけだ。
ここで「識別」ボタンをクリックすると、各ディスプレイに1~6の番号が大きく表示されるので、「ディスプレイ表示の変更」メニュー内のディスプレイアイコンをドラッグし、実際のディスプレイと同じ配置に移動後、「適用」ボタンをクリックすれば、Windows上と実物で画面の位置関係をそろえられる。これでようやく6画面を見た目通りに使いこなせる環境ができた。
(2)6画面を1つの大きなデスクトップとして管理する
「ディスプレイ表示の変更」メニューを使って、実物とWindows上で画面の位置関係をそろえたが、このままでは少々困る用途がある。それが大画面でのゲーム用途だ。3Dゲームなどを6画面全体に表示するには、6台のディスプレイを内部的に1台のディスプレイとして管理したうえで、GPUから全画面表示を行わなければならない。
しかし、前述したNVIDIA NVS 510とIntel HD Graphics 4600を組み合わせた構成では、それぞれのグラフィックス機能に接続されたディスプレイしかWindows上のソフトウェアで管理できず、6台まとめて1台のディスプレイとして一元管理することができない点に注意したい。この状態で3Dゲームを起動しても、1画面(NVIDIAの複数画面連結機能である「3D Surround」を使っても3画面)でしかプレイできないのだ。
一方、GPUにAMD Radeon HD 7870 GHz Editionを採用したグラフィックスカードのVTX3D VX7870 2GBD5-6Dであれば、これ1枚でAMD Eyefinityテクノロジーによる6画面表示が可能なので、6台のディスプレイを1台のディスプレイとして一元管理できる。
デスクトップの右クリックで「Catalyst Control Center」を起動し、左に並ぶメニューから「AMD Eyefinity マルチディスプレイグループを作成」を選択すれば、後は画面の案内に従って設定するだけで、6台のディスプレイを1台のディスプレイとして管理できるようになる。
しかし、この機能でマルチディスプレイグループを作成した直後は、6台のディスプレイを接続して初めて起動したときと同様、実物とWindows上で画面の位置関係がまたバラバラになってしまう。ここで「AMD Eyefinity マルチディスプレイグループを作成」メニューの「配置する」ボタンをクリックすると、6画面が暗転して1画面ずつブルーで表示されるので、ウィンドウ内でブルー表示の画面を順番にクリックしていけば、実物とWindows上で画面の位置関係を簡単に合わせられる。
この作業が終わると、これまで6つの画面それぞれに表示されていた壁紙が6画面にまたがって大きく映し出され、タスクバーは下段3画面を貫いて置かれるようになる。つまり、6台のフルHD液晶ディスプレイを1台の5760×2160ドット表示・大画面ディスプレイとして扱えるというわけだ。この状態で3Dゲームを起動すると、きちんと6つの画面をまたいだ全画面表示が行える。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2013年7月22日
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