今そこにあるディスプレイの問題を解決して新世界へ――これがEIZO「4K」モデルの実力だ!:まだ早い? もう買い時?(1/3 ページ)
徐々に数を増やしつつあるPC向け4Kディスプレイ。先物買いの印象があるかもしれないが、ディスプレイに関するさまざまな問題を解決し、極上の表示環境が得られる「先進的かつスマート」な選択肢なのだ。特にEIZO初の4Kディスプレイ「FlexScan EV3237」は、長い目でディスプレイ選びを考えた場合、有力候補に挙げられる。
高精細・大画面のニーズに応えるEIZO「4Kディスプレイ」登場
かつてはハイエンドに位置していたフルHD液晶ディスプレイも、ここ数年で大幅に低価格化が進み、今では23型フルHDの機種が国内市場で主流となるまでに浸透している。2011年の地デジ移行前後からディスプレイのフルHD化が加速し、その後の進化はしばらく停滞している感もあったが、いよいよ“次の波”が押し寄せてきた。それはもちろん、「4Kディスプレイ」の台頭だ。
「4K」とは横方向が4000ピクセル前後の解像度を指す。「K」はキロ(1000)を意味する。現状で4Kディスプレイといえば、フルHDの1920×1080ピクセルと比較して、ちょうど4倍の画素数となる3840×2160ピクセル(4K UHDTV)の製品が大半だ。これとは別に、映画向けの4096×2160ピクセル(DCI 4K)も4Kと呼ばれる。
2種類の「4K」
・3840×2160ピクセル(4K UHD)
4K UHDはITU(国際電気通信連合)の定める4K。解像度はフルHDの縦横2倍となっており、テレビ業界で採用されている
・4096×2160ピクセル(DCI 4K)
DCI 4KはDCI(映画制作会社の団体)の定める4K。横方向の解像度が4K UHDより高い。この解像度は映写機で使われる2048×1080ピクセルの縦横2倍となっており、映画業界で採用されている
昨今はデジタルカメラの高画素写真、家庭用ビデオカメラの4K対応といったコンテンツの高解像度化、スマートフォンやタブレットに搭載されるディスプレイの高精細化などを背景に、PC向けディスプレイもフルHD程度では物足りなくなりつつある。その一方で、PCに欠かせないマルチタスクの作業効率を高めるため、作業スペースを拡充できる大画面やマルチ画面の注目度も高まっている状況だ。
そんな中、EIZOは満を持して新型ディスプレイ「FlexScan EV3237」を投入した。同社の汎用(はんよう)ディスプレイ製品で初めて3840×2160ピクセルの4K解像度に対応し、31.5型ワイド(可視域対角79.9センチ)という大画面を備えたフラッグシップモデルだ。「高精細」と「作業スペース」、2つのニーズに最上級のスペックで応える新時代のハイエンドディスプレイに仕上がっている。
とはいえ、「4Kなんて出始めたばかりで、まだ買うには早いのではないか?」と思われる方も少なくないだろう。そこで今回は、最近のディスプレイ環境にありがちな悩みや問題について、4KディスプレイのFlexScan EV3237ならばどのように解決できるのか、Q&A形式でお届けしたい。FlexScan EV3237が今購入候補として考えるべきディスプレイであることが、ご理解いただけるはずだ。
EIZOの「4K」でディスプレイにありがちな悩みをスマートに解決!
Q 高精細なスマートフォンやタブレット、モバイルPCの表示に慣れたら、外付けディスプレイの画面が粗くて雑に見えてしまう。何とかならないのか?
A ディスプレイ表示の緻密さは「画素密度」や「精細度」といった言葉で表現され、その度合いは数値で「~ppi」というように表記される。ppiとはpixels per inchの略であり、1インチあたりの画素数を示すものだ。液晶パネルの画面サイズはそのままに、画素と画素の距離(画素ピッチ)を縮めればppiは増し、この数値が高いほうが高精細な表示となる。
スマートフォンの画素密度はすさまじい勢いで上昇しており、現在では多くのスマートフォンが300ppi以上の画素密度を確保している。これは画面に目を近づけても、画素の粒や斜め線のギザギザが視認できないレベルの滑らかな表示だ。中には500ppiを超えるオーバースペック気味のハイエンド端末も存在する。
これに対してPCディスプレイは、代々WindowsのデスクトップUIが基準としてきた表示密度の96dpi(dot per inch)に合わせて、画素密度を96ppi程度にした製品が主体だ。Windows 8以降の新しいスタート画面などのModern UIは、135dpiが基準(表示機器の画素密度に応じて100%、140%、180%に自動で切り替わる)だが、デスクトップUIの基準値は96dpiを継承している。スマートフォンと比較すると表示が粗く見えるのは無理もない。
ただし、昨今はPC用OS内部の表示密度(dpi)が可変となり、ディスプレイの画素密度に応じてスケーリングによる滑らかな拡大表示が行えるようになった。Windows OSは、Windows XPの時代から表示密度を変更できる設計になっていたが、画面レイアウトが大きく崩れることなく、実用レベルで使えるように進化したのはWindows 7以降のことだ。
Windows 8.1以降では、複数のディスプレイを接続した場合、ディスプレイごとに異なる表示密度の設定を適用でき、画素密度の異なるディスプレイを混在させた多画面環境での違和感が低減している(ただし、表示密度の組み合わせを細かくカスタマイズできるわけではなく、設定の段階数は限られている)。
Mac OS Xについても、Windowsに先駆けて導入した高精細ディスプレイ(アップルはRetinaディスプレイと呼ぶ)向けに表示密度が可変する設計を採用しており、OS X Mavericks 10.9.3以降は外部ディスプレイにおける表示密度の変更にも対応した。
こうしたPC用OSにおける高画素密度ディスプレイ環境のサポートは、「HiDPI」対応と言われている。OS側の対応に伴い、アプリケーション側の対応も進み、HiDPIを取り巻くPC環境が実用レベルになってきたため、高画素密度のPCディスプレイも増えているのだ。
このFlexScan EV3237もそうした製品の1つであり、外付けの大画面ディスプレイとしては高精細な約140ppiの画素密度を確保した。前述したスマートフォンの画素密度に比べるとかなり低いが、スマートフォンとPCディスプレイでは使用する距離が大きく違う点に注意したい。
31.5型ディスプレイであるFlexScan EV3237の場合、50~60センチ程度は離れて使用するため、スマートフォンに見劣りしない滑らかな表示になる。しかも表示サイズはスマートフォンよりも格段に大きいので、一度に得られる情報量は段違いだ。写真も動画も圧倒的な迫力で堪能できる。
Q 作業効率を上げたいが、マルチディスプレイは設置スペースの関係で難しい。画面と画面の間をつなぐフレームも気になる。1画面で作業効率を上げられないのか?
A ディスプレイを複数並べるような環境は、大まかに2つのパターンが考えられる。1つは1台のPCで作業スペースを広く確保するため、複数のディスプレイを接続しているケースだ。もう1つは複数のPCからの情報を表示し、平行作業するような場合となる。
FlexScan EV3237ならば、どちらの用途でも運用が可能だ。まず前者の場合、4K解像度の31.5型ワイド液晶パネルによる広大な作業領域が確保できる(ただし、スケーリングによる拡大表示も考慮する必要がある。詳しくは後述)。
後者の場合は合計4系統(DiplayPort×2、HDMI×1、DVI-D 24ピン×1)の映像入力と、複数の映像信号を同時表示できるPbyP(Picture by Picture)およびPinP(Picture in Picture)の機能が威力を発揮する。
PbyP機能を利用すれば、複数ソースからの映像を大画面に並べて表示することが可能だ。PbyPは表示モードを豊富にそろえており、横に2分割(3840×1080ピクセルを2画面)、縦に2分割(1920×2160ピクセルを2画面)、その左半分(または右半分)をさらに横に分割(1920×2160ピクセル+フルHDの2画面)、縦横に4分割(フルHDの4画面)といった表示に対応する。
いずれの設定も画面と画面の間に分割線などが入ることはなく、完全にフレームレスなマルチディスプレイ表示が行えるので使いやすい。ちなみに4画面表示は、15~16型程度のフルHDディスプレイを隙間なく4枚並べるのと同じような見え方だ。
一方、小さく子画面に表示する程度でもよければ、PinP機能を利用することで、大きな表示エリアを生かしたまま「ながら作業」が行える。子画面の大きさは2サイズから選択でき、配置は4隅に設定可能だ。
提供:EIZO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2014年9月30日
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