ワンランク上の性能とはこういうことさ――“超快適”スキャナ「imageFORMULA DR-C240」を徹底検証する:自炊ユーザーに朗報!(5/5 ページ)
ドキュメントスキャナで一度に大量の紙を電子化したいという欲求は個人ユースでも強い。特に「自炊ユーザー」にとって、読み取り速度と給紙容量は重要だが、キヤノンからワンランク上の性能を提供する新モデルが登場した。早速チェックしていこう。
重送を防ぐ多彩な機能を搭載、ローラーは約20万枚の高耐久性
大量の原稿を処理する自炊向けスキャナでは極めて重要となる、紙の搬送性能についても確認しておこう。
原稿の搬送機構は、薄い紙でも分離を容易にするリタードローラーを採用。また原稿が重なって送られないかチェックしてくれる重送検知機能では、超音波による検知方式と、原稿の長さによる検知方式、この両方もしくはどちらかを選択できる。いずれも業務モデルに使われている仕組みをそのまま採用しており、重送による読み取りエラーの発生を防ぎつつ、万一発生した場合でも確実に検知する機構を備えている。
また、付せんなどを貼り付けた原稿を重送とみなしてスキャンが停止した場合、本体の「DFR」ボタンを押せば、わざわざ原稿を元に戻さなくともスキャンが再開できるのも利点だ。前述のジョブを切り替える機能と同様、なるべくPC側で操作を行わなくとも、スキャナ本体側だけでスピーディにスキャンを続行できるという設計思想が見て取れる。アイドル時間を極力減らして多くの原稿をスキャンしたい自炊用途にはぴったりだろう。
この給紙ローラーおよび分離ローラーは、高額の業務用モデルにも使われているもので、実に約20万枚まで対応する長寿命が特徴だ。仮に1冊の本が100枚200ページだとすると、なんと2000冊もの間、ローラーの交換が不要な計算になる。
ドキュメントスキャナは読み取り枚数を重ねるごとにローラーが摩耗して紙送りの性能が低下し、数万枚スキャンするごとにローラー交換のコストが発生するのが常だが、DR-C240は約20万枚という高耐久性により、大量の原稿をスキャンする自炊ユースでも、追加コストを最小限に抑えられるというわけだ。
「自炊」に適した高いポテンシャルを備えた逸品
以上見てきたように、もとはビジネス向けに設計されたというこのDR-C240は、これでもかとばかりに個人ユーザーのツボを突いてくるニクい製品だ。
これまで特定メーカーのドキュメントスキャナだけを集中的に使ってきて、ほかの選択肢を試したことがないユーザーは、カユいところにことごとく手が届くDR-C240を使えば、そのポテンシャルの高さにきっと驚くに違いない。
発売されて間もない新製品ながら、4万円台前半~半ば(税込)で販売しているオンラインショップが多く、読み取り速度や同時セット枚数の優位性にもかかわらず、価格は意外にも手頃と言える。とにかく高性能なドキュメントスキャナが欲しいという個人ユーザーにとって、十分手が届く範囲だろう。
最後に、DR-C240の特徴を動画でもまとめてみた。特に自炊ユーザーはぜひともそのワンランク上の性能をご覧いただきたい。
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