自宅のNASをDropboxやOneDriveと連携させる:Synologyで始めるNAS入門 第4回(3/5 ページ)
データのバックアップは常日頃からおろそかになりがち。大容量のNASを入手したら、柔軟なスケジュール設定を生かして、バックアップ先および同期先としても活用したい。SynologyのNASなら、PCやスマホのデータ同期はもちろん、DropboxやOneDrive上のデータをPCなしでバックアップすることも可能だ。
オンラインストレージ内のデータをNASと同期する
DropboxやOneDrive、Googleドライブなどオンラインストレージに、さまざまなデータを保存している人は多いことだろう。これらのデータの中には、オンラインストレージ上にしか存在しないデータもあるはずだ。もしオンラインストレージがアクセス不能になったり、何らかのトラブルでアカウントが停止されれば、これらのデータを救出する術は失われてしまう。
SynologyのNASであれば、PCを一切経由することなく、NASとオンラインストレージの間で直接同期が行えるので、オンラインストレージが利用できない時にNAS上の複製を使って作業を進めたり、あるいはNASにアクセスできなくなった時にオンラインストレージ上のデータから作業を再開したりと、ダウンタイムなしで作業を継続できる。
オンラインストレージとの同期には、「Cloud Sync」というアプリをNASにインストールする必要がある。DropboxやOneDrive、Googleドライブ、Boxなど、十数種類のオンラインストレージに対応しているので、任意のオンラインストレージと同期対象フォルダを指定しておけば、あとは自動的にデータのやり取りが行われる。オンラインストレージからNASへのバックアップだけでなく、NASからオンラインストレージへのアップロードに絞って利用することも可能だ。
ちなみにこのオンラインストレージとの同期機能は、他社のNASでも対応としている場合があるが、DropboxとOneDriveという2大サービスに両対応しているメーカー自体が少ないことに加え、対応としている他社製品も、同期対象に指定できるのはあらかじめ用意されたフォルダだけで、この機能を使うためだけにわざわざファイルの置き場所を変えなくてはいけなかったりと、あまり使い勝手はよくない。
その点、SynologyのNASでは、任意のフォルダを同期対象にできるため、すでにNAS内にフォルダの階層構造ができあがっている場合も、それらを変更せずに導入できる。ファイルサイズやファイル形式でのフィルタリングも可能なので、不要なファイルを同期対象から外して容量を節約できるのも利点だ。
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