「VRソリューション」を始めるVAIOの意図
VAIOは、同社の事業戦略として「VRソリューション」を発表した。
VAIOは8月1日、同社の事業戦略として「VRソリューション」を発表した。VRソリューションはCG制作や空間認識、広告制作などを行うベンチャー企業ABALに出資し、事業提携することでソリューションを開発するという。本格的な開始は2018年度からであるため、ビジネスの詳細は「追って発表する」としている。
VRソリューションを始めるVAIOの意図
「VR時代の先駆けとなっていきたい」――。2017年6月15日付でVAIOの代表取締役社長に就任した吉田秀俊氏はこう語る。
VAIOは2014年にソニーから独立して以来、当初からのPC事業と、2015年から始めたEMS(受注生産サービス)事業を2つの「コア」として進めてきた。独立してからの3年間、2つのコア事業に注力することで収益構造を確立でき、直近の営業利益は2期連続で黒字化したという。
これからのVAIOを成長させるべく、吉田社長は「VAIOのブランド価値を高めるため」として3つの方針を打ち出した。それは「安定した高収益企業であること」「特異な技術、リソースをフル活用すること」「ハードだけに依存しないこと」だ。
この内、「リソースのフル活用」と「ハードだけに依存しない」から事業として上がってきたのが「第3のコア」としてのソリューション事業だ。
「ソリューション事業であれば、リソースを活用できるアイデアを次々に事業化できる」吉田社長はこうも話した。「その中でも早く事業を立ち上げできるのがVRソリューションだった」と、VRを選んだ理由を説明した。
VAIOはVRで何をやるのか。「進行中の商談があるので詳しくは話せない」としつつも、「“VAIO=ハードウェアメーカー”だと思われないようにしたい。ハイスペックのPCやVR用のゴーグルを出すということではなく、VAIOが培ってきたPCに関する知識やノウハウ、サポート体制を、ABALとの事業提携の中で生かせたら」としている。
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