スマート加湿器とスマートスピーカーの相性を試す:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はスマートスピーカーからの操作にも対応したTaoTronicsの超音波加湿器「TT-AH023」を紹介する。
この他、スキル内の音声コマンドのサンプルに「加湿器を55%に設定する」「加湿器の湿度を下げる」といった例が表示されているのだが、実際には本製品で対応しない操作も多く、例文通りに指示したのに「申し訳ございません。このデバイスは○○には対応していません」とそっけなく返されることもある。取扱説明書ではきちんと使える音声コマンドだけが掲載されているのだが、このあたりが非常にちぐはぐだ。
加えて、言い換えのバリエーションも極めて少なく、不自然な日本語でのやりとりを強いられるため、音声での操作が次第に煩わしくなり、やがてスマホアプリでしか操作しなくなる。実際、音声でのやりとりに要する時間を考えると、例えベッドの中にいても、スマホを取り出して操作した方がよほど速い。現状では、スマートスピーカー連携はあくまでおまけにすぎないというのが、今回試した結論だ。
スマホメインでの利用がお勧め
以上のように、本製品とスマートスピーカーの連携機能については、実用性は極めて低い。これならば、オンとオフにしか対応しないスマートホームスキルを用意してくれた方が、ユーザーにとっては実用的でありがたい。スマートスピーカー連携デバイスの中には両方のスキルを用意している製品もあり、本製品には今後そうした展開を期待したいところだ。
しかしそれでもなお、本製品がAmazonなどで高い評価を得ているのは、これだけコンパクトなボディでこれだけ大容量の加湿器がなかなかないこと、またAmazonでのタイムセール時は6千円台にまで下がるというリーズナブルさが大きな要因だろう。スマートスピーカーではなくスマホメインで利用するならばという但し書きがつくが、加湿器としては十分にお勧めできる1台だ。
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