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GeForce RTX 2080 SUPERをテスト 「脱フルHD」を目指すゲーマーにはお勧めライバルの登場が待たれる!?(1/3 ページ)

7月22日、NVIDIAのGeForce RTX 2080 SUPERが販売開始された。RTX 20シリーズのリフレッシュといえる「SUPER」の第3弾は、SUPERの中では最上位に位置付けられる。実際のパフォーマンスはどうなのだろうか。

 NVIDIAの新GPUには、既にGeForce RTX 20シリーズとしてRTX 2070 SUPER、RTX 2060 SUPERがリリースされている。今回、GeForce RTX 2080 SUPERが加わったことで、RTX 2080 Tiを除くラインアップそれぞれに「SUPER」版が登場したことになった。


GeForce RTX 2080 SUPERの外観

メモリや動作クロックを引き上げたRTX 2080 SUPER

 GeForce RTX 2080 SUPERは、GPUコアとしてはTU104でRTX 2080と同じだ。ただしSMが48基に増え、そのためCUDAコア、Tensorコア、RTコア全ての数がRTX 2080に対して増加している。とはいえRTX 2080もそこまで多くのSMを無効化されていなかった。SM2基分が有効化されたわけだが、CUDAコアで128基、Tensorコアで16基、RTコアで2基と、数値上のインパクトは小さい。

GeForce RTXシリーズの主なスペック
項目 RTX 2080 SUPER RTX 2080 RTX 2070 SUPER
コア TU104 TU104 TU104
SMs 48基 46基 40基
CUDAコア 3072基 2944基 2560基
Tensorコア 384基 368基 320基
RTコア 48基 46基 40基
ベースクロック 1650MHz 1365MHz 1605MHz
GPU Boost Clock 1815MHz 1710MHz 1770MHz
テクスチャユニット 192基 184基 160基
ROPs 64基
メモリ容量 8GB GDDR6
メモリ接続バス幅 256bit
メモリデータレート 15.5Gbps 14Gbps
メモリ転送速度 毎秒496.1GB 毎秒448GB
TDP 250W 215W

 ただ、そこを補うのが動作クロックの引き上げだ。ベースクロックは1650MHzとなりRTX 2080から285MHzアップ、ブーストクロックは1815MHzと1.8GHz台に乗せRTX 2080に対して105MHzアップしている。

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 加えてメモリが強化されている。バス幅に関してはTU104なので256bitのままだが、データレートが14Gbpsから15.5Gbpsに引き上げられた。転送速度もRTX 2080の毎秒448GBから496.1GBへと向上した。

 一方で、1つトレードオフがあるとすれば消費電力だろう。TDP値で見ると、RTX 2080が215Wだったのに対し、RTX 2080 SUPERは250Wとなった。補助電源端子は引き続き8+6ピンという仕様だ。

GeForce RTX 2080 SUPERカードの各部をチェック

 今回は、NVIDIAのリファレンスデザインカードを入手している。このカードでGeForce RTX 2080 SUPERの各部を見ていこう。


GeForce RTX 2080 SUPERカード。SUPERシールの他はRTX 2080と見た目に大きな違いがない

TDPは250Wに増えたが、補助電源端子は8+6ピンのままだ

映像出力端子はDisplayPort×3、HDMI×1、USB-C×1という構成だ

カード上部にNV-Linkも搭載している
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