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最新ディスプレイ講座――新たな選択肢「OLED(有機EL)」がもたらす動画視聴の大革命動画視聴に最適(2/2 ページ)

ディスプレイの購入にあたり、新たな選択肢が浮上している。そう、OLED(有機EL)だ。従来の液晶と何が違うのか、どこが優れているのか、気をつけるべきポイントは何かをまとめた。

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OLEDって万能なの? 気をつけるべきポイントは?

 近年、実用に耐えるレベルまで改善が進んでいるものの、OLEDは以前から耐用年数の短さが弱点として指摘されていた。OLEDの素子は、高負荷(高輝度)表示をした画素が劣化していく性質があり、静止画を長く表示し続けると、高負荷の画素と低負荷の画素とで劣化度合いに差がつく。使い方によっては、こういった画素の劣化に起因する焼き付きのような症状が起きることがある。液晶の焼き付きとは原理が異なるため、一度発生してしまうと二度と元には戻らない。


表示部分が極端な高負荷となるテストパターンを長時間表示した際に生じる画素の劣化イメージ

 そこでOLEDパネルでは、主に2つの軽減策が施されている。1つは、「輝度抑制機能」であり、画面全体に明るい映像を表示する際に、輝度を自動的に落とし、OLED素子への負荷を軽減する。もう1つは、長時間の連続表示を防止するため、一定の間隔で表示位置をわずかにずらす「画素ずらし機能」だ。

 ディスプレイ側で軽減策が施されているとはいえ、使わないときは小まめに電源をオフにすることや、画面のスクリーンセーバー機能を利用することがお勧めだ。スクリーンセーバーは、元々はブラウン管時代に画面の焼き付きを防ぐために使われていたもので、PCやプレイステーション4、Apple TVやAmazonのFire TVシリーズといったセットトップボックスにも標準装備されている。ぜひ活用したいところだ。


画面への焼き付きを防ぐべく、プレイステーション4やセットトップボックスなどが標準で備えているスクリーンセーバー機能を活用しよう

正しい使い方で楽しいOLEDライフを!

 OLEDパネルは、画素を構成する素子が自ら発光するという原理的なメリットによって、「完全な黒」が再現できるのに加え、明暗の激しい微妙な階調表現も得意だ。広視野角かつ広色域で応答速度にも優れる。これまでになく美しく、没入感ある映像を表現できる表示デバイスといえる。


High Dynamic Range(HDR)対応のFORIS NOVAと、非対応の一般的な液晶ディスプレイとの表示イメージの違い。HDR映像では明るい部分と暗い部分どちらの階調も犠牲にすることなく、より自然でリアルな描写が可能になる

 最近は、広い輝度範囲や広色域を前提に制作されたHDRコンテンツも豊富にある。4K対応のUltra HD Blu-rayをはじめとして、ゲームやNetflixなどでも4K/HDRの美しい映像が楽しめるようになっている。こういった動画コンテンツを楽しむのに、OLEDパネルを採用したディスプレイはまさに最適だ。コンテンツの持つポテンシャルをフルに生かした再現力により、その世界感に一層引き込まれるだろう。正しい使い方をして、極上のOLEDディスプレイライフを満喫してほしい。


EIZOから登場した「FORIS NOVA」は、4K(3840×2160ピクセル)解像度で21.6型のOLEDディスプレイ。コントラスト比が100万:1、応答速度は0.04ms、BT.2020カバー率80%の広色域など、OLEDならではのハイスペックを誇る
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提供:EIZO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2019年12月27日

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