“IntelとAMDの共演”で実現したスリムでパワフルなゲーミングノートPC「G-Tune P3」を徹底チェック(1/3 ページ)
マウスコンピューターが、久しぶりにモバイルPC「G-Tune P3」を投入した。パワフルな性能を自在に持ち運べる秘密は何か。実機を徹底的にチェックしてみた。
外出先でも、いつでもどこでも高画質でPCゲームを楽しみたい! 「そんなの無理だ」と思う人が大半だろう。しかし、諦めたらそこで試合終了である。
マウスコンピューターから発売された「G-Tune P3」は、ゲーミング性能とモバイル向きの携帯性の両立という、難しい課題に挑むモバイル向けゲーミングPCだ。13.3型液晶ディスプレイを搭載したスリムでコンパクトなボディーに、「Kaby Lake G」ことCore i7-8709Gを搭載している。
このKaby Lake Gは、IntelのCPUでありながら、長年競合関係にあるAMDのGPUを統合したのがポイントだ。その関係性がたびたび話題になるが、統合されているGPUは外部GPUのミドルクラス並みなので実力も相当なもの。レインボーシックス シージなどの本格的な3Dゲームを高画質でプレイできる描画性能を備えている。
今回、評価機を入手することができたので、その魅力をじっくりレビューしよう。
マウスコンピューターの「G-Tune P3」は、AMDのGPUを統合した「Kaby Lake G」ことCore i7-8709Gを搭載する。コンパクトなボディーながらゲームをバリバリ楽しめる性能を持っている
IntelとAMDの共演を実現したユニークなCPUを搭載
本モデル最大の特徴が、Kaby Lake Gの上位モデル「Core i7-8709G」を搭載していることだ。このCPUは、IntelのCPUでありながら、CPU市場でライバル関係にあるAMDのGPUを統合している。それだけに2018年1月に発表された時には大きな驚きを持って迎えられたが、これまでに搭載製品は少なく、かなり珍しい存在だ。CPU自体は既に生産終了がアナウンスされており、本製品もかなりの貴重なモデルといえる。
このCPUは、IntelのCPUダイとAMD Radeon RX VegaベースのGPUダイ、そして専用グラフィックスメモリとして4GBの「HBM2(High Bandwidth Memory 2)」を高度なパッケージ技術で1つの基板上に実装した構造となっている。
CPUコア部分は4コア8スレッド、基本周波数は3.1GHz、最大周波数は4.1GHz、全コアターボ周波数は3.7GHzというスペックで、GPUコア(Intel UHD Graphics 630)も統合している。
GPUコアの「AMD Radeon RX Vega M GH」の性能について、発表当時Intelは「GeForce GTX 1060 with Max-Q Design(薄型ノートPC向けに電力効率を最適化したGeForce GTX 1060)以上」としている。
GPU規模の目安となるCU(Compute Unit)は24基で、Ryzen 5 3400G(の内蔵GPUであるRadeon RX Vega 11)の11基の2倍以上で、ミドルクラスの外部GPU並みだ。しかも広帯域のグラフィックス専用メモリも実装しており、スペック的にも十分Intelの主張通りの性能は期待できる。
GPUコアの「AMD Radeon RX Vega M GH」のCUは24基もある。内蔵GPUを備えたRyzen 5 3400G(Radeon RX Vega 11)の11基よりもはるかに多く、ミドルクラスの外部GPUに迫る
IntelのCPUとAMD GPUの組み合わせというノートPCはいくつかあるが、IntelのCPUパッケージにAMDのGPUコアが統合されているのは、過去の歴史上見てもこのKaby Lake Gのみだ
ゲーミングが快適に楽しめる基本スペック
本モデルのメインメモリは、DDR4-2400規格のものを16GB装備する。薄型軽量化のためにオンボード実装しているので増設はできないが、このままでゲーミングPCとしては十分な容量だ。
ストレージは、高速なPCI Express接続のSSDを512GB搭載している。標準構成の評価機は「ADATA SX6000PNP」を備えていた。PCI Express SSDでも最速クラスとは差があるが、Serial ATA SSDと比べればシーケンシャルリードで3倍以上も高速だ。ストレージ性能はゲームのロード時間などに影響するため、高速SSDの採用は必須だろう。
ストレージはBTOで変更可能であり、PCI Express 3.0対応SSDの中でもトップクラスの性能を持つSamsung PM981を指定できる。容量を重視する場合は、最大2TB(Intel 660p)の選択肢を活用したい。
大柄なゲーミングPCと違ってセカンドストレージは搭載できないが、USB 3.1 Type-C(Gen.2)を兼ねるThunderbolt 3を含めてインタフェースも豊富に備えているため、プレイ頻度が低くなったゲームタイトルの保存/管理については、外付けSSDや外付けHDDを活用すればよいだろう。
提供:株式会社マウスコンピューター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2019年12月27日
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