Chromebookのシェアが急増 大型電子黒板のリプレース需要も――「EDIX 東京 2021」の注目展示をチェック!(前編)(3/3 ページ)
毎年開催される大規模な教育関連展示会の集合体「EDIX東京」。2021年もさまざまな教育向けの機器、サービスやソリューションも展示されていた。この記事では、教育用端末や電子黒板、それにまつわる展示を紹介する。
65型以上の大型電子黒板にも注目が集まる
シャープ、さつき、アイ・オー・データ機器のブースでは、65型や75型といった大型電子黒板のデモが行われていた。
電子黒板は、しばらく前にもブームになり、小中学校での導入が進んだ。現在は、そのリプレース需要も高まっているという。リプレースに当たっては「画面の大型化」へのニーズが強く、画面サイズの主流は50型から65型以上にシフトしている。また、解像度も4K(3840×2160ピクセル)対応のものが増えている。
「高機能化」へのニーズも根強いようで、スマートフォンやPCゲームと無線で接続して画像を表示する機能や、表示の拡大/縮小機能、デジタル教科書やWebサイトなどへの書き込み機能、アプリ実行機能など、付加機能を備えた製品が人気を集めている。
シャープブースでは、コンテンツやソリューションに関する展示も充実していた。これは、同社の電子辞書「Brain」のコンテンツをWebブラウザから利用できるサービス「Brain+(ブレーンプラス)」の展示で、主に中学校と高校での導入を想定しているという
「1人1台の学習用端末」という観点では、教室で端末を充電/保管するための充電保管庫が意外と重要な役割を果たす。三和製作所やシャープのブースでは、特徴的な充電保管庫が展示されていた。
三和製作所の「iRiS(アイリス)」は、左右のどちらの側面からも端末を取り出せる「両面扉式」を用意しており、よりスムーズに端末を取り出せるようになっている。
シャープの充電保管庫は、庫内をいくつかのグループに分けて充電を行う「輪番充電機能」に対応している。保管庫内の端末が一斉に充電した際の電力は、意外とばかにならない。輪番して充電することで、利用する電力を抑制し、教室のコンセントの最大供給電流を超過せずに済むという寸法である。
アイ・オー・データ機器のブースでは、PC不要で簡単に配信を行えるライブストリーミングボックス「GV-LSBOX」や、iPadと連動して使うライブストリーミングBOX「GV-LSMIXER/I」のデモが行われていた。
こうしたPC不要の配信機器は、リモート授業やリモート集会などを行う際にも、非常に役に立つ。そのため、教育機関からの引き合いも増えているとのことだ。
後編では、STEM教材に関する興味深い展示を紹介していく。楽しみにしていてほしい。
関連記事
「GIGAスクール構想」の成功には何が必要? 先進事例から考えてみる
文部科学省の「GIGAスクール構想」の本格スタートから1年経過した2021年。実際の教育現場ではどのような動きがあるのでしょうか。1年に1回開催される教育関連の総合見本市「EDIX 東京」で行われたパネルディスカッションの様子を見ながら考察してみました。「プログラミング教育」が必修化されたのはなぜ? それを支える「GIGAスクール構想」とは?
2020年度は小学校、2021年度は中学校で新しい「学習指導要領」が完全実施される。特に小学校の課程では「プログラミング教育」が導入されるなど、非常に大きな変化がもたらされる。必須化の背景はどこにあるのか、そしてそれを支える「GIGAスクール構想」とは何なのか。レノボが学校用プログラミング教材「みんなでプログラミング」を拡充 有償版を提供開始 家庭/個人向けライセンスも用意
レノボ・ジャパンが東京書籍などと協力して学校向けに提供しているプログラミング教材「みんなでプログラミング」に有償版が登場する。無償版にはないより実践的な教材の他、より深く学習できるコンテンツも提供される。家庭/個人でも利用できる「単月ライセンス」も用意される。ワコム、「Wacom Intuos Small ベーシック」がChromebookに対応
ワコムは、同社製ペンタブレット「Wacom Intuos Small ベーシック」が“Works With Chromebook”として認定されたと発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.