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ヤマダデンキとAmazonが作るスマートテレビのある日常――「FUNAI Fire TVスマートテレビ」誕生の理由(1/2 ページ)

ヤマダホールディングスとアマゾンジャパンが協業し、船井電機製の「Fire TVスマートテレビ」を販売することになった。ある意味で「水と油」とも思える両者だが、どのような背景で協業することになったのだろうか。発表会の模様をお伝えする。

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 既報の通り、Amazon(アマゾンジャパン)とヤマダホールディングスは2月17日、船井電機製の「FUNAI Fire TVスマートテレビ」を3月5日に発売することを発表した。

 Amazonとヤマダホールディングス(旧ヤマダ電機)は、ある意味で「水と油」のような関係であるように思える。現に、ヤマダホールディングスの創業者である山田昇社長は他メディアのインタビューでAmazonの存在に否定的な趣旨の発言をしたこともある。それだけに、Fire TVの機能を統合したスマートTVを両社が連携をして発売することは、インパクトの大きなニュースでもある。

 両社はなぜ手を組むことになったのか。2月17日に行われた発表会の模様を見てみよう。

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FUNAI Fire TVスマートテレビは、32~55型の計4種類をラインアップし、税込みの標準価格は5万4780円~14万2780円となる

発表会に登壇したアマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長(左)と、ヤマダホールディングスの山田昇社長(右)

製品の概要(おさらい)

 FUNAI Fire TVスマートテレビは、AmazonがAndroidをベースに開発した「Fire OS」で稼働するスマートTVだ。地上波/BS/110度CSデジタル放送やBS/CS 4K放送(F340シリーズのみ)に加えて、Amazon Prime Videoを始めとするFire TVシリーズで利用できるストリーミング動画サービスを楽しめることが特徴である。

 海外にはFire OSを搭載するスマートTVが幾つか存在するが、日本ではFUNAI Fire TVスマートテレビが初めてとなる。


FUNAI Fire TVスマートテレビは、Androidベースの「Fire OS」で稼働する

 現在放送中のTV放送や録画した番組といったストリーミング動画サービス“以外”のコンテンツも同一画面に表示される。そのため、コンテンツの“在りか”を意識することなく、気分や目的に合ったコンテンツにアクセスしやすいという。

 既存のFire TVシリーズ同様に、最大6人分のプロファイルを作成することが可能で、家族のそれぞれが「お気に入り」や「ウォッチリスト」を登録/利用したり、見ていたコンテンツの続きを再生したりできる。


プロフィールは最大6人分まで作成できる。コンテンツの続きもスムーズに再生できるという

 セットアップの手軽さもウリの1つだ。本製品に電源ケーブルとアンテナ線をつなぎ、画面に表示される指示に従ってWi-Fi(無線LAN)に接続した後、Amazonアカウントを入力してセットアップすれば、視聴の準備が完了する。

 付属のリモコンは「Amazon Alexa」に対応し、セットアップを済ませるとAlexaスキルを使った多様なサービスを利用できる。Amazon Echoシリーズのスマートスピーカー/スマートディスプレイとペアリングをすれば、リモコンに話しかけて操作可能だ。Alexaボタンを押せば音声入力を待ち受けるため、ウェイクワードが不要なのも魅力だ。Alexaによる操作に対応するスマートホームデバイス(カメラ、照明、セキュリティシステムなど)のコントロールにも対応する。


付属のリモコン
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