甲子園でデスクトップPCを自作? マウスコンピューターのパソコン工場で感じた驚き(1/3 ページ)
「甲子園でPCを組み立てられるらしい」というウワサを耳にして以来、非常に気になっていた場所がある。ついにその真偽の程を確かめるチャンスがやってきた。普段は“大人は入場NG”な場所に訪れて分かった驚きをお届けしよう。
「甲子園でPCが組めるんだって!」
というまことしやかな話を耳にしたのは、2021年の6月だ。「なんで甲子園なの?」「どうやって組み立てるの?」「え、マウスコンピューターが出展?」と、はてなマークが飛び交う会話が当時、編集部内で沸き起こった。
これはこの目で確かめるしかあるまいと決意をしたものの、あいにくの新型コロナウイルスまん延ということもあり、動くに動けずという状態が続いていた。しかし、ついに行動制限が緩和され、運よく取材の許可が出たこともあり、早速新幹線に飛び乗った。
その「キッザニア甲子園」内にあるマウスコンピューターの「パソコン工場」パビリオンには、予想通りな所もあり、予想外な所もある非常にユニークな世界が広がっていた。
キッザニア甲子園って知っていますか?
このキッザニア甲子園は、阪神電車「甲子園」駅から徒歩5分の好立地にある「ららぽーと甲子園」(2004年オープン)に、増床する形で2009年に開設されたもので、1階と2階は駐車場、その上にキッザニア甲子園が入り、延床面積は1万4935平方mにも及ぶ。
「アーバンドッグ ららぽーと豊洲」(東京都江東区)の「キッザニア東京」(2006年オープン)に続く、国内2つ目の施設に当たり、子どもたちが職業体験を通じて楽しみながら社会の仕組みを学べる「こどもが主役の街」がキッザニアなのだ。
そのため、キッザニアを既に体験している人には釈迦(しゃか)に説法だが、キッザニア内のパビリオンは3歳~15歳の子ども(キッザニアン)しか体験できず、付き添いの保護者は一部のパビリオンを除き、指をくわえて子どもたちを眺めているか、保護者ラウンジや飲食スペースでだべるしかない。
キッザニア甲子園には1階と2階で約60のパビリオンが点在しており、その中の1つにマウスコンピューターの「パソコン工場」パビリオンがある。同社がキッザニア甲子園のオフィシャルスポンサーとなったのが2021年7月で、ここから“PCの組み立て”を体験したキッザニアンが、日々巣立っていく形だ。
キッザニアFAQコーナー
・キッザニアって何?
3歳~15歳の子ども(キッザニアン)のための「街」です。現在、キッザニア東京とキッザニア甲子園があり、2022年7月31日はキッザニア福岡がオープン予定です。
・どうやって入るの?
第1部(午前9時~午後3時)と第2部(午後4時~午後9時)があり、料金やプランはこちらのページを参照してください。
・キッザニアで何ができるの?
キッザニアンが好きな仕事を選んで働いたり、働いてもらった給料を使ったり、給料を銀行に預けたりできます。
・働くと何がもらえるの?
各パビリオンの体験が終わると成果物がもらえる他に、給料として「キッゾ」(通常、5または8キッゾを支給)がもらえ、対応パビリオンで使ったり、銀行で預金できたりします。また、50キッゾのトラベラーズチェックを交換することもできます。
・誕生月に行くと何かいいことがあるの?
誕生月のキッザニアンは、入場後にスタッフに声を掛けてバースデーカードをもらうと、キッゾを支払うパビリオンを無料で体験できたり(一部パビリオンを除く)、バースデーシールなどのシークレットプレゼントをもらえたりします。
パソコン工場パビリオンで飛び交うあいさつ
目指すパソコン工場パビリオンは、劇場の前にある中央広場に面した2階にある。黄色い看板におなじみのチーズロゴが目印だ。階段を上って道を折れると、すぐにお目当てのブースがある。まずはパビリオンのスーパーバイザー(係員)に声を掛けて受付を済ませ、目の前にあるベンチに座ってスタンバイだ。
キッザニアンはパソコン工場スタッフとなり、オーダーに合わせたパーツを使って1台のデスクトップPCを組み立てることになる。所要時間は約40~50分、報酬は8キッゾで、1回に体験できるのは6人が上限だ。
PC USERの読者はご存じの人も多いと思うが、マウスコンピューターは毎年夏に自社工場の飯山事業所(長野県飯山市)で「PC組み立て教室」を開催し、恒例行事として10年以上も取り組んでいる。しかし、新型コロナウイルスの影響を受けて近年は実施できておらず、2022年も残念ながら見送りが決まっているという。
この本格的な組み立て教室を、このコンパクトなパビリオン内でどのように実現するのか、しかも通常は半日がかりのものを50分でどのようにまとめるのだろうかと余計な不安が頭をよぎるが、まずはキッザニアンと一緒に確かめるしかあるまい。
キッザニアンは、ブースに入る前に黄色と黒のツートーンにマウスロゴが付いたパーカーを身につけ、スーパーバイザーの合図とともにブースへ入場する。
スーパーバイザーの日本語での自己紹介が終わり、参加者それぞれがこの体験に期待することを述べた後、早速組み立てかと思いきや、まずはPCに関する知識を高めるべく、PCの歴史や歩みがスーパーバイザーのなめらかな説明で展開される。のんきによそ見をしていると、スーパーバイザーから指名されるので要注意だ。
一通りの講義が終わると、教師卓にあるクリエイター向けデスクトップPC「DAIV」を例にしてPCケース内のパーツを確かめたり、動いているゲームのデモなどを見せられたりする。今回参加したキッザニアン6人のうち、PCの中身を見たことあると答えたのは1人だけだった。
ここでスーパーバイザーがCPUやGPU、メモリやストレージ、そしてマザーボードの各パーツを1つ1つ手に取り、各パーツの役割を細かくガイドする。キッザニアンのほとんどが、興味深そうにパーツを眺めているのがほほえましい。
提供:株式会社マウスコンピューター
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2022年6月13日
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.